国際

米軍のイラン核施設空爆 国内政党が反応

【ACT22日】   トランプ米大統領は、イランの核施設3か所を米軍が空爆したと発表した。国内の野党保守連合は、米国を支持する声明を即座に発表した。

労働党政府は米軍のイラン攻撃を公然に支持していないが、野党保守連合は「米国とともに立つ」「世界のいずれの紛争も支持しないが、イランが軍事・神権的独裁政権であると忘れてはならない。我々他国の連盟を混乱させ、異議を唱える政治家を法外に殺害し、女子の権利を抑制する」「犠牲者であるイラン国民を支援する」と声明を発表した。

過去に特殊空挺部隊(SAS)の指揮官も務めたヘイスティー影の内務相は、「イラン政府が誠意ある交渉ができると思えない。過去2日間、トランプ大統領は交渉の余地を与えたが返答はなかった」「イランとイスラエルの犠牲者を悼み、平和的な解決を望む」と話した。

与党労働党の広報官は22日、「イランの核兵器と弾道ミサイルは国際平和の脅威と明言してきた。米大統領の、『今こそ平和のとき』との発表を留意する」とだけ述べた。

前保守連合連邦首相のスコット・モリソン氏は、「労働党政府はイスラエルとイランの紛争に関し、曖昧すぎた」「イランはオーストラリアの友人ではない。曖昧にすべきでない」と批判し、「イランの核施設を空爆できるのは米国だけ」とトランプ大統領の判断を支援した。

米軍の空爆前、マールズ国防相は“政府は米国と距離を置こうとしている“との噂を否定し、「情勢の深刻化を懸念し、引き続き対話を求める」と話す一方、イスラエルの防衛権と中東および世界平和におけるイランの脅威を認識した。

外務省は引き続き、イスラエルとイランに残るオーストラリア人3,800人の帰国を目指す。ドバイ南のアル・ミンハド空軍基地に、それぞれ乗客数百人を収容できる空軍のチャーター機2機が待機する。同基地の職員もおよそ40人から300人に増加した。

グリーンズ(緑の党)のウォーターズ党首は、「イラクからアフガニスタンにかけて、オーストラリアは米国に従って戦争に加わり、中東の人々に計り知れない損害を与えた。爆撃で平和が得られないとわかっている」と述べ、アルバニージー首相に米軍を非難するよう求めた。

グリーンズで国防と外交問題を担当するデイビッド・シューブリッジ議員も「オーカス(AUKUS)脱退を含み、米国と距離を取るべき」「どの戦争も、犠牲者は政府でなく、家族や一般社会の人々だ。すでにイラン政府の抑圧を受けるイラン国民が、米国とイスラエルの攻撃によりさらに脅威にさらされる」と話した。

ソース:news.com.au – Coalition, Labor diverge on support for Donald Trump’s strike on Iranian nuclear facilities

この記事をシェアする

その他のオーストラリアニュース記事はこちら