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QLD州財政「急速に悪化」 格付けS&Pが警告

【QLD26日】  格付け会社S&Pグローバル・レーティングによると、QLD州の財政は不安定な状態にあり、その背景にGST(物品サービス税)の配分減少があるという。州の借金は増え続けており、「急激」な財政悪化を警告している。

QLD州政府は24日、新年度予算案を発表した。それによると、来年度の財政赤字は17億ドル増加し、86億ドルに達する見通しだ。

S&Pの政府格付けディレクター、アンソニー・ウォーカー氏は、「今回のQLD州予算案は、同州の財政が急激に悪化していることをあらためて示した」との見解を示した。また、「格付けに対するネガティブな見通しは、州の財政悪化の規模とスピード、債務水準の上昇、短期的な支払い能力に対する不安の高まりなどを反映している」と指摘した。

S&Pはさらに、新政府は財政戦略を根本的に変えたわけではなく、少し調整した程度にとどまっている。借金の割合をコントロールしようと努力しているが、支出が多いため、借金そのものは増え続けているという状況と分析した。

QLD州のジャネツキ財務相は、自由国民党(LNP)政権として10年以上ぶりとなる予算案を発表した。LNP政権は、2028~29年度までに純債務を2,057億ドルまで削減する計画だ。同相は、「QLD州は黒字への道を進んでいる」とし、予算資料では2029年に赤字が11億ドルに縮小すると示している。

一方、S&Pは収支のバランスや借金の重さが、一時的な悪化ではなく長期的かつ根本的に悪くなっているとの見方を示し、「今後2年間で改善の見込みがない場合には、同州の信用格付けに対し高いリスクが生じる」と警告した。

 

ソース:news.com.au-‘Sharp deterioration’: Queensland budget sparks S&P Global credit warning

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