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VIC国立公園 先住民とクライマーが対立

【VIC27日】  VIC州の観光地、マウント・アラパイルズ(Mount Arapiles)をめぐり、先住民の伝統的所有者とロッククライマーの間で対立が勃発していることが分かった。VIC州自然公園管理局が、先住民の要望を受けてクライミングルートの半分を閉鎖する草案を発表したが、これに対しクライマーや地元住民から強い反発が起きているという。

国民党のアン・ウェブスター議員は、オーストラリア地方自治体協会の会合で、クライミングルートの閉鎖について、「文化的保護を理由にビジネスや私有地、国立公園を含む公有地での活動が制限される状況が増えており、人々が困っている」という趣旨の発言をしたところ、地方議会の関係者など一部の出席者が退席した。

退席者は、ウェブスター議員の訴えは「先住民の文化的権利や遺産保護への配慮が欠けている」とし、抗議の意を込めて退席したと説明。一方、ウェブスター議員は「対話のきっかけとして話したつもりだった」、「異なる意見を排除するつもりはなかった」と述べた。

また、伝統的所有者側のバレンジ・ガジン・ランド・カウンシルは、「少数の過激なロッククライマーが虚偽情報で文化保護を妨害している」と政府に訴えている。一方、クライミング協会などは、「公共の土地が今後も次々と閉鎖される恐れがある」として、規制の拡大を警戒している。

VIC州政府は、地元住民、先住民、クライマーなどと対話を模索しながら、対応を再検討している。

 

ソース:news.com.au-Ugly fight between ‘radical rock climbers’ and traditional owners over world-famous site

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