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キノコ茶摂取で中毒死 ヒーリング作用求め

【VIC1日】  VIC州メルボルン在住の女性が2024年、「ヒーリングセッション」で提供されたマジックマッシュルーム入りのお茶を飲んで死亡した事故で、お茶を提供した指導者の女性の有罪が確定し、3,000ドルの罰金が科された。ただ、女性の死に関連する刑事告発は行われていない。

新たに発表された検視官報告書によると、死亡したレイチェル・リー・ディクソンさんは、亡くなる18か月前から3か月ごとにセッションに参加していた。ディクソンさんは、約8年前に指導者のディアンヌ・マシューズ氏と出会い、「過食や飲酒の衝動を止めたい」との思いから、指導を受けていたという。

ディクソンさんは2022年11月、マシューズ氏から「The Deep Self 28 Day Microdosing Experience」という本を500ドルで購入。本には、マジックマッシュルームの主成分であるシロシビンを使ったマイクロドージング(微量摂取)の方法やジャーナルの書き方などが記されていた。

ディクソンさんの息子によると、ディクソンさんは薬の効果に前向きな反応を示していた様子で、「母は本当に良くなっているように見えたし、お酒を減らしていた」、「リラックスし、人生が良くなっていると話していた」と述べた。

検視官は今回、死因の特定を試みたが、「違法薬物使用の文脈で起きた死亡」とする一方、「死因は特定不能」との見解を示した。また、2014年~2025年の間に、マジックマッシュルームに含まれる精神活性成分が影響したとみられる死亡事例が20件確認されたが、このうち7件は関係性の特定に至らなかったようだ。

法医病理学者のホー氏は、「死亡とマッシュルーム入りのお茶の摂取に時間的な関係がある」としつつも、「毒性が低いため、マッシュルームによる死亡であることはまれ」と指摘。ただ、手足の筋力低下、歩行困難、嚥下障害、呼吸困難などを引き起こす「ウッドラバーパラリシス」という中毒症候群だった可能性を示唆している。

 

ソース:news.com.au-Tragic details reveal moments that led to Rachael Dixon’s death at Victorian health retreat

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