【ACT25日】 オーストラリアの雇用者は現在、忠誠心の危機に直面している。Z世代の労働者が、現代の職場での成功、安定、コミットメントの意味を再考しているからだ。
新たな調査によると、オーストラリアの若年労働者のほぼ半数が、キャリアの初期に休職を計画しており、Z世代は仕事のルールを書き換えていることが明らかになった。人材大手のランスタッドの全国調査では、Z世代労働者の47%がキャリア初期に休暇を取る予定であることが分かった。理由は燃え尽き症候群ではなく、旅行、フリーランス活動、目標の再調整のためであり、現在の職場に長期的に留まるつもりと答えたのはわずか6%だった。
報告書によると、オーストラリアの雇用者が大きな世代交代に直面しており、若年層が従来の「キャリアラダー」を避け、柔軟性、バランス、目的意識を重視する傾向を示していると指摘している。Z世代の85%は、新しい職を評価する際に長期的なキャリア目標を考慮するが、平均勤続年数はわずか1年余りである。進展の実感がなければ、彼らは転職し、損失を切り捨てて次へ進むという。
世界的に見ても、Z世代は最も高い離職率を持ち、過去1年間で22%が職を離れ、半数以上が積極的に転職活動を行っている。オーストラリアでは35%が今後12か月以内に退職を計画している。ランスタッドの調査によれば、この傾向は無関心ではなく、意図的なものだ。多くはリフレッシュして職場に戻り、成長の機会を追求したいと考えている。
オーストラリアのZ世代のうち、フルタイムで1つの仕事に就いているのはわずか38%で、5人に1人は安定した仕事と副業やフリーランスを組み合わせている。それが忠誠心や生産性を損なうわけではなく、多様な関心を持つ働き方としてあり、また、仕事の開始・終了時間を調整したり、生活に合わせて仕事を形作ることを重要としている。
Z世代は単なるワークライフバランス以上の文化的変化を示していると見られ、自分の考えや感情を理解し、人生を楽しむ時間を大切にする傾向がある。ランスタッドの調査では、野心的でありながら慎重で、デジタルスキルに長ける一方、キャリアの見通しには自信が持てない場合があることも示されている。
忠誠心低下や離職率増加の懸念がある一方で、Z世代の考え方は、職場に休息、目的意識、柔軟性を取り入れる進化を促す可能性がある。柔軟性、明確なキャリアパス、メンタルヘルス支援に迅速に対応できる企業が、Z世代の忠誠を得るという。
ソース:news.com.au – From flexibility to purpose: What Gen Z really want from employers