生活

NSW保健局、アルコール摂取とがんの関連性可視化

【NSW12日】   オーストラリアの新しい政府支援のオンラインツールにより、自分の飲酒習慣ががんリスクにどう影響するかを具体的に確認できるようになった。

この「アルコールとがんリスク」ツールは、Cancer Institute NSWが開発し、シドニー大学とCancer Council NSWによるDaffodil Centreの研究成果を基に作られたオーストラリア初のデジタルツール。年齢、性別、飲酒量を入力することで、生涯のがんリスクを計算できる。飲酒量が増えるごとにがんリスクがどのように上昇するかを示すことで、健康に関するより良い意思決定を促すことを目的としている。

ツールは、肝臓、大腸、口腔、喉、声帯、食道、首、女性乳房など、アルコールと関連が確認されている8種類のがんとの関係を強調している。アルコールの主成分エタノールはヒトに発がん性があることが知られるグループ1の発がん物質であり、体内で分解されるとDNAを損傷し、がんの発生を促す有毒物質に変化する。研究によれば、がんリスクに安全な飲酒量は存在しない。

45歳以上の成人では、週7標準ドリンクごとにアルコール関連がんの発症リスクが約10%上昇する。NSW州保健大臣のライアン・パーク氏は、このツールにより適度な飲酒でも健康に影響を与える可能性があることをより明確に示せると述べた。州内成人の3人に1人は推奨量を超えて飲酒しており、アルコールが発がん性物質であることは明確に証明されている。

ツールは主に40歳以上を対象としており、数分で入力が完了する。パーク氏は、今回のツール公開は公衆衛生改善への重要な一歩であると強調した。がんリスクや健康への影響を理解し、より情報に基づいた意思決定を行う手助けになるという。

関心のある人は、かかりつけ医に相談するか、24時間対応のAlcohol and Drug Information Service(1800 250 015)に連絡することが推奨されている。ツールはCancer Institute NSWのウェブサイトから利用可能。

ソース:news.com.au – NSW Health’s new calculator highlights link between alcohol consumption and eight cancers

この記事をシェアする

その他のオーストラリアニュース記事はこちら