政治

豪、インドネシアと防衛条約で合意

【ACT12日】   アンソニー・アルバニージー首相は、インドネシアとの新たな防衛条約の締結を発表し、これを「両国関係における画期的な瞬間」と表現した。

新条約「オーストラリア・インドネシア共通安全保障条約」により、両国首脳は今後、地域の安全保障リスクについて定期的に協議を行うことになる。インドネシアのプラボウォ・スビアント大統領は水曜日、就任後初の公式訪問としてシドニーを訪れ、アルバニージー首相と高官会談や観光を行い、条約の最終調整を行った。

両首脳は共同記者会見で条約の意義を強調。アルバニージー首相は「オーストラリアとインドネシアの関係は、友情・信頼・相互尊重、そして地域の平和と安定への共通の決意に基づいている。この条約は、両国が協力してこそその平和と安定を確保できるという認識の表れだ」と述べ、「オーストラリア・インドネシア関係の新時代の幕開け」と語った。

条約は両国での正式承認手続きを経る必要があり、詳細はまだ公表されていないが、ペニー・ウォン外相によると、1990年代のキーティング政権時代の条約をモデルとしているという。なお、その条約は1999年の東ティモール危機をきっかけに破棄された。

今回の防衛条約構想は、アルバニージー首相が2022年5月の総選挙直後にインドネシアを訪問した際、当時国防相だったスビアント大統領に提案したもので、昨年締結された「防衛協力協定」をさらに発展させるもの。両首脳の指示のもと、両国の外相が詳細を詰め、2024年6月に草案が承認された。

アルバニージー首相は「この条約は既存の安全保障・防衛協力を大幅に拡大するものであり、両国関係がかつてないほど強固であることを示している。これは地域と両国民にとって大変良いことだ」と述べ、来年1月に再びインドネシアを訪問する意向も示した。

今回の訪豪で、スビアント大統領はキリビリハウスでアルバニージー首相と会談したほか、サム・モースティン総督による公式歓迎式典と昼食会にも出席。両国は今後、インド太平洋地域における安全保障、経済、外交の協力をさらに強化し、中国の影響力に対抗しながら地域の安定と繁栄を目指す方針だ。

ソース:news.com.au – Australia, Indonesia agree on defence treaty in ‘watershed moment’ for countries

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