【ACT17日】 オーストラリアで在宅勤務をしている人々は、1日あたり平均で1時間多く無償労働に費やしていることが、新たな統計から示された。柔軟な働き方の厳しい現実と、それが労働者に与える影響が浮き彫りになっている。
オーストラリア統計局(ABS)の「時間使用調査」によると、在宅勤務者は毎日、無償労働の活動に1時間多く時間を使っている。子どもの世話をしながら会議に参加したり、メール対応をしたりと、在宅勤務の「メリット」は無償労働によって相殺されつつある。
一方で、この調査では在宅勤務の隠れた利点も明らかになった。ABSのデータによると、在宅勤務者は出社勤務者に比べて、自由時間が30分多いことが分かった。
また、特に忙しい層が存在することも示されている。在宅勤務をしている女性は特に時間的余裕がなく、男性よりも45分多く無償労働を行っている。女性全体としても自由時間が少なく、家事、料理、育児といった負担を多く担っており、母親は父親よりも子どもの世話に1時間多く時間を費やしている。さらに、親は子どもを見守りながら別の作業を行うなど、マルチタスクをしているケースが多いことも分かった。
すべてのオーストラリア人に共通する最も人気のある自由時間の過ごし方は、テレビ視聴やストリーミングで、平均すると1日約3時間をテレビの前で過ごしている。ソーシャルメディアが自由時間の多くを占めているにもかかわらず、対面での交流の方が依然として人気が高く、回答者は友人と過ごす時間に2時間以上を費やしている一方、オンラインでのスクロール時間は約1時間半だった。
オーストラリア人の3分の1は「時間に追われている、または余裕がない」と感じており、仕事と家庭の両立に苦労していると回答した。15~24歳の若者では、家庭用ゲーム機やモバイルゲームが大きな時間消費要因となっており、若い男性は1日約4時間、若い女性は約2時間半をゲームに費やしている。
この時間使用調査から得られる最大の教訓は、オーストラリア人がスクリーンを非常に好んでいるという点だ。在宅勤務でノートパソコンの前に座る時間であれ、ソファでテレビを見たり、スクロールやゲームをしたりする時間であれ、スクリーン中心の生活が定着していることが分かる。
ソース:news.com.au – New data reveals working from home adds an hour of unpaid work daily, women found to have ‘less time’ on their hands