【NSW1日】 NSW州では近く、有罪判決を受けた被告が量刑手続きにおいて「善良な人格(good character)」を示す証拠に頼ることができなくなる。被害者・サバイバーの保護を目的とした大規模な制度改革だという。
NSW州政府は、有罪となった被告が量刑の場で「善良な人格」を根拠として主張することを今後認めない方針を明らかにした。この改革は、被害者や生存者を守るための措置だとされている。今回の改革は、2024年4月にこの問題を検討したNSW量刑評議会(Sentencing Council)の報告書を受けたもの。同報告書では、「善良な人格」に関する証拠が効果的に機能していないとの懸念が示されていた。
ミンズ政権は28日、「犯罪(量刑手続)法1999年(Crimes (Sentencing Procedure) Act 1999)」の改正案を提出する。これにより、児童性犯罪者に適用されてきた「特別規定」を撤廃し、すべての犯罪について「善良な人格」を減軽要素として認めない制度に改める。現在、児童性犯罪を除くすべての犯罪では、量刑において「善良な人格」が関連性を持つ場合、裁判所が考慮している。
一方、児童性犯罪者については、犯行を助長した要因である場合、「善良な人格」や前科がないことを量刑で主張できない「特別規定」が適用されている。
今回の改正案では、こうした区別を廃し、すべての有罪判決者が「善良な人格」を証拠として用いることを禁止する。ただし、更生の見込みや再犯の可能性といった要素に関する証拠は、引き続き裁判所で考慮される。また、前科がないこと自体は引き続き減軽要素として認められるが、それを「善良な人格」の証明として使うことはできなくなる。
NSW州のマイケル・デイリー司法長官は、この改革が裁判制度による再トラウマ化から被害者・サバイバーを守る一歩になると述べた。「被害者やその家族は、法廷で自分たちを傷つけた人物が『善良な人』だと語られるのを聞かされるべきではない」と声明で述べた。デイリー氏はその後、記者団に対し、この改革は2〜6か月以内、できれば「早ければ早いほど良い」タイミングで施行される見通しだと語った。他州も同様の改革に追随するかとの質問に対し、デイリー氏は「全国で統一されたルールの方が、オーストラリア国民にとって望ましい」と述べた。
「推薦状は関係ない(Your Reference Ain’t Relevant)」の共同創設者であるハリソン・ジェームズ氏とジャラド・グライス氏も1日の記者会見に出席し、改革を歓迎した。同団体を通じて、2人はこれまで全国規模で「善良な人格」に関する推薦状の廃止を求めるキャンペーンを展開してきた。
児童性虐待の被害者でもあるジェームズ氏は、今回の改革を「裁判所が被害、責任、トラウマをどう理解するかという点での、歴史的かつ画期的な転換」だと評価した。「私たちは、児童性虐待という犯罪がどのように行われるかを理解している。長期間にわたる計画的なグルーミングの積み重ねこそが犯罪であり、善良な人格の推薦状は、その犯罪を裏付ける証拠にすぎない」と述べた。
グライス氏も、この改革は「不正義の是正」だと語った。「それほど悪質ではない犯罪でも、不正義が逆方向に働くことがある。コネのある人は罪を免れ、そうでない人は厳しく処罰されることがある。今回の改革が、そうした不公平を少しでも是正する一助になることを願っている」
ソース:news.com.au – NSW government to scrap ‘good character’ evidence at sentencing of convicted offenders