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メルボルンで最も有名なトラム運転士

【VIC1日】   メルボルンの街を走るトラムがレールの上をきしみながら進む音の向こうには、街でも屈指のクールな運転士がいる。彼女は、活気あふれる街を巡る日々をオンライン上の熱心なファンと共有している。

ウィングさんが、メルボルンを代表する交通手段であるトラムのハンドルを初めて握ってからまだ3年しか経っていないが、ヤラ・トラムズの運転士になることは、もともと彼女の人生計画の一部だった。5年間客室乗務員として働いていたウィングさんは、パンデミックですべてのフライトが停止したことを受け、キャリアの見直しを迫られた。

そこで彼女は、トラム運転士という新たな道に挑戦する決断をした。「客室乗務員だった頃は、人生のいろいろなことを諦めていた」と彼女は説明する。「昔の持ち物を整理していたときに、この人生でやりたい50のことを書いたノートを見つけた。トラムの運転は、その一つだった」

トラム運転士として採用されるまでに、彼女は2回の選考と2年にわたる応募を経験し、ようやく許可が下りて、すぐに訓練が始まった。「とても競争率の高い仕事」と彼女は語る。その間も、彼女は「Wing-A-Ding-Ding」という専用のInstagramアカウントで、トラム運転士としての日々を投稿し続けていた。トラム運転士の仕事は時に孤独になることもあり、それが乗客とつながるためのアカウントを作るきっかけになったという。

「初期の動画は、ただカメラに向かって手を振って『こんにちは』『おはよう』と言うだけのものだった。そうすることで、誰かに挨拶しているような気持ちになり、誰かが一緒にいてくれる感覚があった」と彼女は振り返る。

やがてウィングは、トラム内で起きた面白い出来事や日常のVlogを撮影するようになり、その日のルートやランチを紹介する動画も、フォロワーに積極的に共有するようになった。その後、「降りる前にベルを押すことの大切さ」など、新たな動画アイデアも次々と浮かんできた。

「できるだけクリエイティブでいたい。自分を何かの枠にはめるつもりはない」とウィングは話す。

そうしてフォロワー数は急速に増え、現在は1万3000人近くに達している。彼女のInstagramには、トラムの内外で撮影したセルフィーや、利用者へのちょっとしたアドバイスが並んでいる。「トラムフルエンサー」とも呼ばれる彼女は、クリスマスのモールやハロウィンの飾りでトラムを装飾する様子も撮影した。他の動画では、トラム運転士の仕事の裏側を垣間見ることができる。

フォロワーが増えるにつれ、現実世界で声をかけられることも増えてきた。彼女の動画を見ているのは一般の市民だけではない。職場の同僚たちもアカウントを知っており、それは彼女にとって意外なことだった。有名なヤラ・トラムズの顔の一人となった今でも、彼女の最大の情熱は仕事そのものだ。

「トラムの運転は、自分に合っていると感じる」と彼女は語る。トラム運転士は決して簡単な仕事ではないが、それでも多くのファンが彼女に運転士になるためのアドバイスを求めてくるという。給与面も魅力の一つだという。Your Careerによると、トラム運転士の平均収入は週約2500豪ドル、年収では約13万1000豪ドルとされている。ただし、その前に6〜10週間の研修を受け、その後12か月間は研修生給与となる。研修はシミュレーターと実地訓練を組み合わせ、指導員の監督のもとで行われる。メルボルンでトラム運転士になるには、犯罪歴がなく、過去12か月で違反点数が3点以内、過去3年で6点以内のフルのVIC州運転免許が必要となる。

競争率が高く人気の職業ではあるが、運転士を目指す人に向けて、ウィングさんは一つだけアドバイスを送っている。「決して諦めないでください」

ソース:news.com.au – How Wing became Melbourne’s most famous tram driver online

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