【ACT17日】 欧州委員会の委員長であるウルズラ・フォン・デア・ライエン氏が、オーストラリアとの自由貿易協定(FTA)交渉が「最終段階」に入ったとして、近くオーストラリアを訪問する計画を立てていることが分かった。
EUとオーストラリアのFTA交渉は2018年から進められており、2023年には合意に近づいた。しかし当時、ドン・ファレル貿易相が、オーストラリア産牛肉の市場アクセスや「フェタ」「プロセッコ」など食品名称の使用制限をめぐる問題を理由に交渉を離脱したことで合意には至らなかった。その後、米国の関税政策を背景に、キャンベラとブリュッセルの双方が交渉再開を模索しており、ここ数か月間は「これまでで最も合意に近い」との見方が示されている。
フォン・デア・ライエン氏はEU首脳に宛てた書簡の中で、この協定が「欧州の国際的パートナーシップの多様化における新たな節目になる」と説明。また、「世界的な基準づくりにおける欧州の影響力を高め、強靭なサプライチェーンを確保することにもつながる」と述べた。この発言は、ファレル貿易相が月曜日の夜、EU側の交渉責任者であるマロシュ・シェフチョビッチ氏と協議を行った直後に明らかになった。
シェフチョビッチ氏は会談後、SNSで「オーストラリアとのFTA交渉の進展を確認でき、有意義な協議だった」と投稿。「すべての関係者に利益となる協定の実現に向けて努力している。正しい方向に進んでおり、成功に向けて全力で取り組んでいる」と述べた。ファレル貿易相もこの見解に同意し、「合意は可能だと確信している。オーストラリアの国益にかなう協定を目指して今後も協議を続けたい」とコメントしている。
2024〜25年のオーストラリアとEUの貿易総額は1097億豪ドルに達した。EUは人口約4億5000万人、高所得の消費者市場を持ち、GDPは約31兆ドル。27カ国で構成される世界第2位の経済圏となっている。試算によると、EUとのFTAが成立すればオーストラリアの実質GDPは最大で約70億豪ドル押し上げられる可能性がある。
ソース:news.com.au – EU chief planning ‘imminent’ Australia trip as FTA in ‘final stretch’