【NT23日】 元サイクロンのナレルの影響で広範囲に洪水が発生する中、保健当局は深刻な感染症リスクに注意を呼びかけている。
QLD州の首席医務官マリアンヌ・ゲイル氏は、洪水後に感染が増える傾向がある細菌感染症「メリオイドーシス(類鼻疽)」について警告を発した。この低気圧は西へ進み、ダーウィンから南へ約300kmのキャサリンでも新たな洪水警報が発令。さらに西オーストラリア州北部沿岸をかすめながら移動している。
ゲイル氏は「今後数週間で感染例が出ないことを望んでいるが、類鼻疽は感染後、発症まで数週間、場合によってはさらに長くかかることがある」と説明。「特に慢性疾患を持つ人や高齢者にとっては命に関わる可能性がある」とし、清掃作業中の感染予防を強く呼びかけた。
類鼻疽は、北オーストラリアや東南アジアの土壌や水中に存在する細菌によって引き起こされる稀な熱帯性疾患。大雨や洪水により土壌からかき出され、傷口や呼吸、汚染水の摂取などを通じて感染する。ワクチンは存在しないが、多くの場合は感染しても発症しない。ただし、数日後から数年後に発症するケースもある。
QLD州では今年、57件の感染と3件の死亡が確認されており、2025年には36人が死亡している。
キャサリンでは、病院の浸水懸念を受けて、国内で初めてオーストラリア医療支援チームによる仮設野戦病院が設置された。キャサリン川は月曜夜にピークを迎える見込みだが、大規模洪水レベルには達しないと予想されている。オーストラリア気象局は、アデレード川、デイリー川、キャサリン川、ウォーターハウス川に対し重大な洪水警報を発令している。
ダーウィンから南へ約100kmのアデレード・リバーでは、洪水が住宅や道路に浸水。NT州議員デラン・ヤング氏は「約4軒の住宅が被害を受けたが、幸い全員の無事が確認されている」と報告した。また、主要幹線道路スチュアート・ハイウェイの一部が通行止めとなっており、当局は早期の復旧を目指している。
ソース:news.com.au – Deadly disease warning in wake of Tropical Cyclone Narelle