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豪州とEUが8年越しに自由貿易協定で合意

【ACT24日】   オーストラリアと欧州連合(EU)は、長年にわたり協議が続いていた自由貿易協定(FTA)の最終合意に達した。数十億豪ドル規模とされるこの合意は、8年間の交渉を経て実現した。

アンソニー・アルバニージー首相とウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員長は、キャンベラの連邦議会での会談後、最終条件に合意。今後は各議会での承認を経て発効する見通し。アルバニージー首相は記者会見で「画期的な合意」と評価し、「世界第2位の経済圏との協定締結は重要な節目」と強調した。

この協定により、約4億5000万人規模のEU市場との間で、貿易や投資の障壁が引き下げられ、オーストラリア経済に年間約100億豪ドルの効果が見込まれている。

フォン・デア・ライエン委員長も、「この協定によりオーストラリアのGDPは約80億豪ドル押し上げられる」と説明。また、オーストラリアからEUへの工業製品はすべて関税撤廃となり、サービス分野でも参入機会が拡大するとした。両者は共同声明で、「本協定は貿易と投資を強化し、経済成長を支え、ルールに基づく自由貿易への共通のコミットメントを強化する」と表明した。

さらに両者は、「豪州・EU安全保障・防衛パートナーシップ」の交渉完了も発表。防衛産業、サイバーセキュリティ、テロ対策などでの協力強化を目指す。

一方、野党側は今回の合意に慎重な姿勢を示している。マット・キャナヴァン氏は「現時点ではそれほど魅力的な内容には見えない」と指摘。英国との過去の協定と比較し、「牛肉やチーズ、砂糖などの輸出で無制限アクセスが得られたが、今回EUでは赤身肉の追加枠は数万トン程度にとどまる可能性がある」と述べた。

現在の案では、オーストラリア産赤身肉のEU市場アクセスは約3万トンとされており、業界が求める4万〜5万トンには届かないものの、現行比では約5倍に拡大する見込み。

今回の合意に向け、EU側もいくつかの要求を緩和。高級車税の撤廃要求を取り下げたほか、重要鉱物への関税撤廃や、フェタやプロセッコといった地理的表示の使用制限の撤回も見込まれている。キャナヴァン氏は「主権を犠牲にするような合意であってはならない」とし、「輸出機会の拡大は必要だが、国益を損なうべきではない」と強調した。

ソース:news.com.au – Australia, EU seal long-awaited EU trade deal

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