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赤ん坊遺棄事件、警察の誤導が指摘され母親保釈

[シドニー8日]妊娠を周囲に隠し、自宅のトイレで出産した後、赤ん坊をビールのカートンボックスに捨てた31歳の女性は殺人未遂と幼児遺棄容疑で逮捕後8日に起訴されたが、治安判事は警察の誤導を非難し、女性の保釈を許可した。

NSW州警察によれば、女性は家族にも妊娠を知らせず、Dee Why(ディー・ワイ)にある自宅のトイレで8月27日、こっそりと出産。彼女は赤ん坊を便器に産み落とし、へその緒を切ってタオルで包み、ビールのカートンボックスに入れ、それをカーペットでくるんでランドリーに放置。泣き声を聞いた周囲の住人からの通報でかけつけた警察が赤ん坊を発見した。8日、マンリー地方裁判所でPatrick Besso(パトリック・ベッソ)巡査部長は、当時赤ん坊は低体温状態に陥っており、発見が15分遅れれば死亡していたと証言。女性は計画的に事件を起こしており、また永住者でなく国内に家族や親しい友人もいないので、保釈を棄却するべきだと訴えた。
しかし、法廷には女性の母親と祖母が姿を見せており、Andrew George(アンドリュー・ジョージ)治安判事は警察側が提出した証拠の信憑性を疑問視。例外であるとしながらも、NSW州セントラルコーストの実家で母親らと一緒に住むこと、警察への連絡を毎日欠かさないこと、赤ん坊に接触しないこと、を条件に女性の保釈を許可した。 マンリー病院で既に女性の精神鑑定が行われ、責任能力に問題はないとの結果が出ている。審議は11月2日に持ち越され、Downing Centre Local Court(ダウニング中央地方裁判所)にて行われる予定。

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