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ユヌス教授のノーベル賞受賞、豪人1万人の功績

シドニー14日-Grameen Bank(グラミン銀行)を設立したバングラデシュ人のMuhammad Yunus(ムハマド・ユヌス)教授(66歳)は、スモールローン・システムで何百万人もの貧困者を救った功績でノーベル賞を受賞。同銀行オーストラリア支店のスポークスマンは、今回の受賞は、オーストラリア国内の会員約1万人の功績でもあると述べた。

ユヌス教授は1976年に世界で初めて、貧困層、中でも女性を対象にした無担保小額融資を通じてスモールビジネスの立ち上げをバックアップする「micro-credit(マイクロクレジット)」をバングラデシュでスタート。現在、同システムは100ヶ国以上で利用されている。
同教授は、Sydney Peace Prize(シドニー平和賞)の第一回(1998年)受賞者。また、ノーベル賞受賞はバングラデシュ人では初めて。
グラミン銀行オーストラリア支店であるGrameen Foundation Australia(グラミン基金オーストラリア)のスポークスマン、Shan Ali(シャン・アリ)氏は、今回の受賞はこの30年間の努力の結果だと述べた。実は昨年、ノーベル賞有力候補とされながら受賞に至らなかった経緯があり、今年の受賞には驚いたとのこと。
グラミン銀行とグラミン信託との共同事業であるオーストラリア支店の活動は、100名ほどの中心メンバーとその他の会員1万人で行われており、世界中の発展途上国で実施されている無数の開発ブロジェクトを支えている。メンバーの中には経済や環境問題の専門家もおり、各プロジェクト内での役割も大きい。

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