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慢性閉塞性肺疾患、10年後に死亡原因3位に

 【アデレード30日AAP】専門家は、今後10年で慢性閉塞性肺疾患(COPD)が心臓病とがんに続いてオーストラリアの死亡原因3位になると予想している。COPDの初期症状は息切れや咳で、症状が長期化すると身体的障害がみられ、死に至る可能性がある。

 30日、オーストラリア・ニュージーランド胸部学会の年次会議がメルボルンで開催され、議長を務めたポール・レイノルズ準教授はCOPDは人口の約20%に影響を及ぼしていると考えられるが、未診断の場合も多く、さらに多くの人が発症している可能性が高いとした。

 COPDの発症の主要原因は喫煙。「COPDの症状は認識されないことが多く、正常な加齢が症状の原因の場合もある。息切れが認められる患者は医師の診断を受けるべき」とレイノルズ氏。

 レイノルズ氏は「喫煙を中止することは極めて重要。しかし、治療法に著しい改善も見られている。これまでは喫煙が関連する肺疾患は回復不可能とされてきたが、今は治療によって患者は質の高い生活を送ることができる」と語る。同氏は、近年喫煙率が下がったことで男性の間でのCOPD発症率は減少し始めた一方、若年層の喫煙率が懸念されるとした。

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