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タイ王室を侮辱した豪人作家、釈放されて無事に帰国

 【メルボルン21日AAP】タイ王室への不敬罪で実刑6年となり、服役中だったメルボルン出身の作家ハリー・ニコライデス氏(41)が、20日午後に保釈されてオーストラリアへ送還された。タイのプミポン・アドゥンヤデート国王が、18日にニコライデス氏に恩赦を与えたため、釈放されたもの。

 21日午後1時30分ごろ、ニコライデス氏の乗った航空機がメルボルン空港に到着し、父親や兄、パートナーらと涙の再会を果たした。ニコライデス氏は、支援してくれたオーストラリア人や、釈放を手助けしてくれたメディアに対して、感謝の意を表した。

 ニコライデス氏は、2005年に自身が発表した小説「Verisimilitude」の中で、不特定の皇太子の性生活について記述したことで、昨年8月末に逮捕され、不敬罪で実刑判決を受けていた。

 報道陣から現在の気分について聞かれたニコライデス氏は「混乱し、放心状態で、吐き気がする」と答えている。ニコライデス氏は、投獄中も決して絶望しなかったと語っており、「私の涙は枯れ果てたが、希望や愛が消えることはなかった」とコメントしている。父親ソクラテスさんは、息子が無事に帰国した喜びを語り、「まさに生き地獄だったが、今は私に生気が戻った」とコメントしている。

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