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グリーン党、捕鯨抗議船への強制捜査の理由を求める

 【ブリスベン21日AAP】20日午後、TAS州ホバートに帰港したシーシェパードの抗議船「スティーブ・アーウィン」号が豪連邦警察の強制捜査を受けた。これについて、グリーン党のボブ・ブラウン党首は、豪政府に説明を求めている。

 豪連邦警察は、20日午後、乗組員を船内に留めたまま、スティーブ・アーウィン号の船内を捜査し、航海日誌とビデオ映像を押収した。野生生物ドキュメンタリー団体「アニマル・プラネット」が撮影したビデオ映像には、これまでで最も劇的なクジラ殺害のシーンが収められていたという。

 ブラウン党首は、ラッド首相に対して文書を送り、今回の強制捜査が国家にどのような利益をもたらすのか説明するよう要求している。「日本当局に有利な計らいをするとは、豪政府も非常識な行動に出たものだ。そうでないとしたら、連邦警察の思惑は何なのだ」、「この強制捜査が日本当局の強い要請によるものだったとすれば、多くのオーストラリア人は激怒するだろう」とブラウン党首。

 ブラウン党首は、強制捜査の狙いが起訴の物的証拠となるビデオ映像を押収して日本側に提供することだったとしか考えられないと述べている。スティーブ・アーウィン号のポール・ワトソン船長は、強制捜査の準備のため、同号のホバートへの入港が遅らされた、とブラウン党首に伝えている。

 ブラウン党首は「ワトソン船長によれば、日本側は言語道断の戦略を実行しており、音波を使用してシーシェパードのヘリコプター搭乗員を攻撃したという。このような攻撃によってヘリコプターが墜落していたかも知れない」と述べている。

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