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豪人作家 中国で執行猶予付き死刑判決

【ACT5日】   オーストラリア国籍の作家、ヤング・ヘンジュン氏(58)が中国の裁判所で執行猶予付きの死刑判決を言い渡された。民主主義活動家の同氏はオーストラリアと中国の二重国籍を持ち、スパイの罪に問われて5年前から拘束されていた。

ヤング氏(58)は5日、中国で執行猶予付きの死刑判決を言い渡された。今後の行動次第で無期懲役に減刑される可能性もあるが、一生を刑務所内で過ごすことを意味する。中国の裁判所制度の有罪判決率はおよそ99パーセントで、覆すのは非常に難しい。

労働党が政権を奪回して以降、豪中関係は著しく改善されたものの、改めて2国間の違いを浮き彫りにした判決と感じられる。

ウォング外務相は、「痛ましく恐ろしい判決結果」だとして、中国の肖千(ショウ・セン)駐豪大使を呼び出したと明らかにした。オーストラリアは駐中国大使の召還は考えていない。ウォング氏は「外交関係の安定に向け、連携できることは行い、意見が異なることは同意せず、国益に従事する」と話した。さらに、ヤング博士が患うとされる腎臓の異常について、「適切な治療を受けられるよう引き続き圧力をかけていく」と加えた。

ヤング博士は2019年1月、米国ニューヨークから到着した中国の広州空港で逮捕された。2021年5月に北京で行われた1日限りの密室裁判では、オーストラリアの領事館員は立ち合いを拒否された。

ヤング博士の家族は、「知らせを受けて非常にショックで悲しい」と話した。昨年11月、中国訪問を控えたアルバニージー連邦首相に対し、同博士の息子らは「父の命を救い、家族と自由の待つオーストラリアへの速やかな帰国に全力を尽くしてください。父は何も悪いことをしていない」と手紙で要請した。

肖駐豪大使は、「ヤング博士の健康状態はひどく誇張されている」とし、さらに同博士の解放を軽視する態度を示した。

ソース:news.com.au – Australian writer Yang Hengjun receives suspended death sentence by Chinese ourt

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