【VIC15日】 オーストラリアの緑の党(グリーンズ)は、15日、上院議員11人と下院議員1人の党員がメルボルンに集まり、ラリッサ・ウォーターズ上院議員を新たに党首として選出した。5月3日に行われた連邦選挙でアダム・バント前党首が落選したことを受けたもの。
グリーンズは、バント氏の議席を含む下院4議席のうち3議席を失った。ただ、上院では11議席を維持しており、引き続き議案の決定権となるキャスティングボートを握る状況となっている。
ウォーターズ新党首は投票後に記者会見を行い、「人々が直面している問題はますます深刻化している」と述べ、気候、自然、住宅危機、生活費の高騰などへの対策が必要との考えを示した。さらに、議会は国民のニーズに応えるために機能しなければならないと訴えた。
選挙前、グリーンズはアルバニージー労働党が過半数を取れなかった場合には、新たな石炭・ガスプロジェクトの停止、メディケアの歯科治療への拡大、ネガティブギアリングおよびキャピタルゲイン税の改革、原生林伐採の停止、幼児教育の無償化などを挙げていたが、今回の選挙では結果が振るわず、議席を大幅に減らす結果となった。
ウォーターズ新党首は、「労働党には選択肢がある」とした上で、自分たちと協力するか、保守連合と手を組むか、どちらかを選ばなければ上院では単独で法案を通すことは出来ないと述べた。さらに、「我々は毅然としながらも建設的でありたい」、「問題解決は政治家のためではない」などと訴えた。
ウォーターズ議員は2010年に初当選し、2017年に議会で授乳した初の政治家として国際的な注目を集めた。政治家になる前は環境弁護士として活動していた。
ソース:news.com.au-Greens elect Larissa Waters new leader after May 3 election disaster