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豪の温室効果ガス排出量が微増 実質的に停滞

【ACT30日】  オーストラリアの温室効果ガス排出量の最新データによると、2024年は2023年と比べてわずかに増加し、排出削減の進展は実質的に停滞していることが分かった。排出量は前年比0.05%増加し、電力部門と交通部門の両方で排出量が増加したことが原因とみられる。

電力部門と交通部門での排出増加が、農業や一部産業での減少を相殺した。特にタスマニアの干ばつや風力発電の低下により、水力と風力の発電量が減少し、石炭やガスへの依存が高まっているようだ。交通部門では、航空燃料とディーゼルの使用量が記録的に増加しており、これは新型コロナ以降の回復にともなうものとみられている。

オーストラリアの排出量は2005年から2021年にかけて比較的急速に減少していたが、それ以降はほぼ横ばいの状態が続いている。

クリス・ボーウェン・エネルギー大臣は、法的な気候目標を定め、排出削減に向けた確実性の高い政策を産業界に示していると強調。2030年の目標達成は可能とする一方、「排出量をさらに減らす努力を続けなければならない」と述べた。

また、グリーンズは(緑の党)は今週政府が承認したウッドサイド社の「ノースウェスト・シェルフ・ガスプロジェクト」の40年延長と、今回の排出量データを結び付けて批判。「労働党は前任期中に30件以上の新しい石炭・ガスプロジェクトを承認しており、その動きは鈍る気配がない」とし、アルバニージー政権下ではモリソン政権時代よりも排出量が増えていると指摘した。

電力部門は、国内の温室効果ガス排出量の3分の1以上を占める最大の排出源だ。2番目の排出源である交通部門の増加は、航空燃料とディーゼルの使用料急増が要因とみられている。

 

ソース:abc.net.au-Australia’s emissions rose in 2024 with transport and electricity usage climbing

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