【NSW4日】 NSW州の独立価格・規制審判所(IPART)は、シドニー空港からシドニーCBDへ移動する場合のタクシー運賃について、通常型は最大60ドル、大型は最大80ドルの上限を設け、一律定額とするよう州政府に提言したことが分かった。空港からシドニーCBD(郵便番号が2000の地区)へのタクシー定額料金を2025年7月から2年間、試験的に導入することを提案している。
空港からのタクシー運賃をめぐっては、運賃に大きなばらつきがあり、これを是正する狙いがある。報告によると、ある乗客はシドニー空港からCBDまでの利用で50ドルを請求されたが、別の乗客は100ドル近くを支払ったケースがあった。
NSW州タクシー協議会のアブラヒムCEOは、定額料金の導入について、「信頼性と一貫性を確保するもの」との見方を示し、支持する姿勢を示した。さらに、「メーターを使わない、またはぼったくり請求といった報告を聞くと残念に思う」とし、乗客に安心して利用してもらいたいと述べた。また、「オーストラリアの観光業にも好影響をもたらす」と強調した。
IPARTは当初、定額料金を55ドルとすることを提案していたが、タクシー協議会などが低すぎると反発し、65ドルとする代案を示していた。タクシー協議会はまた、60ドルでの試験導入を支持するとする一方、運転手の収益性と利用者の手頃さのバランスが取れているかどうか、検証し見直す必要があるとの見解を示した。
IPARTはまた、料金の引き上げも提案しており、都市部における夜間料金は最初の12キロメートルについては1キロメートル当たり2.73ドルから3ドルに引き上げ、12キロメートル以降は2.73ドルのままとするとしている。また、配車手数料を3.6ドルから5ドルに引き上げることも提案している。
NSW州のグラハム運輸大臣はこれらの新料金について検討を進めており、承認されれば7月1日から施行される見通しだ。
ソース:news.com.au-Independent Pricing and Regulatory Tribunal proposes flat rate on taxi fares from Sydney Airport