一般

自然災害が国内住宅危機に拍車

【ACT16日】   国内で毎年およそ2万3,000人が自然災害によって住まいを失う。すでに深刻な住宅危機に加え、気候変動が進むにつれて住宅560万軒が山火事のリスクにさらされている。

先立ってNSW州中北部沿岸部で発生した大洪水により、住宅1,153軒が居住できない状態となり、さらに1,831軒が損傷を受けた。

ホームレス・オーストラリアのケイト・コルビンCEOは、「自然災害が頻繁になるにつれ、所得による二層社会が形成される恐れがある」と警告する。洪水が発生しやすい地域で借りられる安価な物件は限られ、賃借者は非常に過熱した賃貸市場に追い込まれる。持ち家が損傷して仮住まい用に保険金が降りた人たちが賃貸市場に流れ込むためだ。コルビン氏は、震災時に賃借者やホームレスの人を優先支援するよう連邦政府に呼びかける。

国内で住宅およそ95万3,000軒が洪水被害、さらに1万7,500軒が海岸浸食の危険にある。公営住宅の空きを16万9,000人が待つ。

ニューサウスウェールズ大学のティモシー・へファーナン博士は「住宅650万軒が自然災害のリスクにあり、すでに家の数も不十分な中、災害ごとに人道危機を引き起こす」と話す。洪水が発生しやすい地域ではホテルやモーテル、キャンプ場がすぐに満杯になる。

NSW州全体のホームレスの3分の1が、洪水被害の多い州北部ノーザン・リバーズ地方に住む。シドニー市のホームレス346人に対し、ノーザン・リバーズは654人だ。

ソース:news.com.au – More than one million Aussie homes at risk from fires, floods as housing crisis deepens

この記事をシェアする

その他のオーストラリアニュース記事はこちら