【ACT11日】 オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)の最新報告によると、6月四半期においてパースのガソリン価格が全国主要都市で最も低く、全体的に価格は下落したことが明らかになった。
報告によると、国内の主要5都市における小売ガソリン平均価格は、182.2セント/リットルから175.7セント/リットルへ、1リットルあたり6.5セントの下落となった。パースは平均171.5セント/リットルで最も安く、メルボルンは180.1セント/リットルと最も高かった。VIC州都の価格はこの3か月でわずか0.3セントの下落にとどまった一方、キャンベラでは17セント下落し177.5セントとなり、全国で最大の値下がりとなった。
地方では都市部より平均3.5セント高い179.2セント/リットルが支払われており、ACCCは平均価格の低下の要因として、四半期を通じた世界原油価格の低下と、豪ドルと米ドルの為替レート上昇を挙げている。また、給油所の価格は地政学的要因にも大きく左右されると指摘した。報告によると、原油価格は6月初旬に1バレルあたり約64米ドルだったが、中旬にイスラエルとイランの紛争激化に伴い約79米ドルに急上昇。その後、6月末には緊張が緩和し、ホルムズ海峡でのタンカー航行が妨げられなかったことで急落し、約68米ドルで月を終えたという。
また、工業用燃料であるディーゼルも1リットルあたり8.5セント下落し、主要5都市で平均178.4セントとなった。アデレードでは176.4セントと最も安かった。
報告は別途、オーストラリアにおける電気自動車(EV)販売の急増も示している。6月四半期の新車販売において、バッテリー式EVは全体の9.3%を占め、3月四半期から3%増加した。プラグインハイブリッド車を含めると、期間中の新車販売の13.1%をEVが占めた。州政府はこの需要増に対応するため、充電ステーションの整備を進めており、TAS州は5月に55万ドルを投じて新たに11か所の公共EV充電ステーションを設置すると発表。NSW州も同月、州内に246台の高速・超高速充電器を設置するため1610万ドルを追加投資すると発表した。
ソース:news.com.au – Average retail petrol prices declined over June quarter: ACCC