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トランプ氏のパラセタモール発言「科学的根拠に基づかない」

【ACT23日】   リチャード・マールズ代理首相は、ドナルド・トランプ大統領が妊婦に対して「パラセタモール(米国名タイレノール)を避けるべきだ」と述べたことを受け、妊婦に医師に相談するよう呼びかけた。マールズ代理首相は「未検証の情報に従わず、心配な場合は必ず医師に相談してほしい」と強調した。

トランプ氏は先週、妊婦が自閉症リスクを理由にパラセタモールの使用を制限すべきだと発言。また、子どものワクチン接種スケジュールを遅らせることも控えるよう求めた。しかし、オーストラリア医師会(AMA)や消費者医療製品協会(CHPA)は、この主張を「科学的根拠に基づかない」と否定している。

AMAのダニエル・マクマレン会長は「関連性を示す研究はあるが、因果関係を示すものではない。科学的証拠をもとに慎重に判断すべきだ」と指摘した。CHPAも「現在の科学的証拠では、パラセタモール使用と自閉症などの神経発達への悪影響との因果関係は示されていない」と説明している。

マーク・バトラー保健相も「妊婦は自己判断で行動せず、まず医師の指導を受けるべきだ」と警告。パラセタモールは鎮痛だけでなく発熱の治療にも重要であり、妊娠中に未治療のままだと危険があると強調した。

マールズ代理首相は、オーストラリアの医薬品局(TGA)が米国FDAと緊密に連携しており、米国での情報も慎重に確認していると述べ、「妊娠中の薬剤使用は医師と相談することが基本」と強調した。

ソース:news.com.au – Acting Prime Minister Richard Marles urges women to listen to doctors after Donald Trump’s paracetamol claim

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