【NSW7日】 今年のクリスマス、オーストラリアの家庭でツリーの下に潜む思わぬ危険について、何百万人もの人々に警告が出されている。
オーストラリアでは、Eバイクと違法な高出力モデルの増加により、子どもが重大なケガを負うリスクが高まっているとして、親たちに注意が促されている。Eバイクや電動スクーターは急速に普及しているが、それに伴い、関連する事故や負傷も急増している。
QLD州のサンシャインコーストにある病院では、2023年1月から2024年12月の間に、176人(約4日に1人)がEバイクの事故や転倒で治療を受けたと、オーストラリア・ニュージーランド公衆衛生ジャーナルの研究で示された。2023年9月には、QLD州ゴールドコーストで17歳のハドソン・ギャッグさんがEバイク事故で死亡した。遺族は現在、規制強化と安全対策の改善を求めている。
QLD州政府はEバイク・Eスクーターの安全性に関する議会調査を進めており、結果は3月に報告される予定だ。
NSW州でも先週、Eバイクに乗っていた1人が死亡、別の1人が重体となる事故が発生した。どちらの事故もNSW州警察が原因を調査している。2日には、シドニー中心部のウルティモで、Eバイクとゴミ収集トラックの衝突事故が起き、30代の男性が死亡した。別の事故では、シドニー北部のビーチ地域で、Eバイクとトラックの衝突により50代の男性が重体となった。
当局は、今後数週間でクリスマスプレゼントとして違法または高出力のEバイクが子どもに渡る危険性に警鐘を鳴らしている。「クリスマスにEバイクを購入するなら、NSW州の法律に適合しているか必ず確認を」と、NSW州警察のデイビッド・ドライバー補佐官は呼びかける。「子どもや友人、販売員に押されて、パワーの強いモデルを買わないで。命を落としたり重大なケガを負ったりする“取り返しのつかない過ち”を防ぎたい」
NSW州ではEバイクは厳しく規制されている。NSW州には60万台のEバイクがあると推定され、今年のクリスマスにはさらに多くが贈られる見込みだ。NSW州政府は、Eバイクの出力を250ワットに制限する法改正を進めており、以前の500ワット制限から引き下げられる。オーストラリア政府も、国内で販売されるEバイクが欧州安全基準「EN 15194」を満たすよう輸入要件を導入する予定だ。
ソース:news.com.au – Hidden danger lurking under Christmas trees this year