【ACT13日】 オーストラリアで発生した児童性的虐待に関連する未解決事件について、写真に写る枕や額装されたスポーツユニフォームなどの特定に向け、一般市民の協力が求められている。
オーストラリア連邦警察(AFP)は、児童性的虐待に関する未解決事件の解決に向け、市民からの情報提供を呼びかけている。AFPは13日、虐待関連資料に写り込んだ物品の出所を特定するため、一連の写真を公開した。これらの写真を手がかりに、当局は事件解決につながる情報が得られることを期待している。
この取り組みは、欧州刑事警察機構(ユーロポール)が開始した国際的な「児童虐待を止めろ – 物から手がかりを(Stop Child Abuse – Trace an Object)」キャンペーンの一環である。一見すると日常の一場面に過ぎない写真だが、当局によれば、オンラインでの児童性的搾取の被害者を特定・救出するための小さな手がかりが含まれている可能性があるという。
今回公開された9枚の写真はいずれも、被害者、場所、または加害者がオーストラリアに関連していることが確認されている。写真は露骨な内容を除去するために加工されているが、当局は、全国の人々がそれぞれの知識や経験、地域性を生かして有益な情報を提供してくれることを期待している。
AFP被害者特定チームのリーダー、ラナ・ケアリー氏は、公開された写真の1枚に写る2着の額装されたフットボールユニフォームが、誰かの記憶を呼び起こすことを期待していると語った。「オーストラリアの人々が持つ日常的な知恵を活用する。これまでに公開した3回の画像だけでも、すでに1,372件以上の情報提供が寄せられている」とケアリー氏は述べた。
今回の写真はいずれも、これまでに考え得る捜査手段をすべて尽くした『未解決事件』に該当すると指摘したが、それでも決して行き詰まりではないと強調した。「オーストラリア児童搾取対策センター(ACCCE)に資料が届いた時点で、あらゆる手がかりを追う。もし解決に至らなくても、年を追って何度も見直し、新たな情報や技術によって捜査の糸口が開けないか確認し続ける」
AFP人身搾取対策部門の司令官、ヘレン・シュナイダー氏は、オンライン児童性的搾取に関する画像は、被害者特定タスクフォースや米国の全米行方不明・被搾取児童センターなど、さまざまな経路からACCCEに寄せられていると説明した。出所に関わらず、共通しているのは、1枚1枚の画像を丹念に解析し、被害者を特定しようとする担当者たちの強い決意だという。
「被害者特定チームのメンバーは、毎日新たなオンライン児童性的搾取の画像に向き合っている。すべてが人生を根底から覆す出来事だ。だからこそ、私たちは決して諦めない」と彼女は述べた。
ソース:news.com.au – Australian Federal Police seek public’s help to solve cold cases linked to child sexual abuse