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「体制転換を」イラン大使館前で100人超が抗議集会

【ACT15日】   「体制転換」を求める声が上がるなか、国旗を振る多数の抗議者がイラン大使館前に集結した。

オーストラリアの首都キャンベラにあるイラン大使館前では、すでに崩壊したイラン王制の旗を掲げた100人以上の抗議者が集まり、数十人の警察官が大使館前に防護ラインを敷く事態となった。会場では、オーストラリア、イスラエル、アメリカの国旗のほか、亡命中のイラン皇太子、レザー・パフラヴィ氏の写真も見られた。

参加者らは「イランのイスラム共和国を倒せ」と声をそろえて叫んだ。デモの主催に関わったジェームズ・ユネッシ博士は、イスラム共和国は「正統性を失っている」とNewsWireに語った。過去にもイラン当局は抗議活動を致命的な武力で鎮圧してきたが、今回の殺害の規模は「想像を絶するものだ。人々には基本的な権利が必要だ」と述べた。

一時、抗議者の1人が警察の防護線を押し、警官ともみ合いになる場面もあったが、別の抗議者が制止に入った。警察は主催者に対し、ヘイトスピーチを行わないよう警告する場面もあった。

抗議者らはキャンベラ政府に対し、2つの要求を突きつけた。「第一に、(政権との)すべての関係を断つこと。オーストラリアは公正さを重んじる国だ。血に手を染めるつもりがなければ、握手を交わすべきではない。第二に、人々が求めている指導者を認めることだ。人々はレザー・パフラヴィ国王を求めている」

キャンベラのイラン大使館は、昨年、反ユダヤ主義的攻撃への関与が明らかになり、アルバニージー政権がイラン大使を国外追放して以降、最小限の人員で運営されている。世界各地のイラン大使館でも、イラン系ディアスポラによる抗議活動が相次いでいる。

反政府デモで数千人が殺害されたとの報道がある中、ドナルド・トランプ氏がイラン攻撃を検討しているとされ、最大4000人のオーストラリア人が危険にさらされる可能性がある。イランでは12月下旬、通貨急落に憤った商人らをきっかけに全国的な抗議デモが発生。拡大するにつれ、当局の鎮圧も激化し、死者数は最大1万2000人に達したとの報告もある。

米大統領は15日(豪東部時間)、「殺害は止まっている」と述べた。「イランでの殺害は止まった、あるいは止まりつつあると聞いている。処刑の計画もないと聞いている」

一方で、テヘランにある欧米各国の大使館は職員の退避を進めており、フランスは人員削減、英国は大使館業務を「一時的に」停止した。英国外務省は「遠隔で運営する」と発表した。米国も中東最大の米軍基地であるカタールのアル・ウデイド空軍基地から一部要員を退避させている。同基地は昨年、イランのミサイル攻撃を受けている。

オーストラリアはイランに大使館を持っておらず、2020年以降「渡航中止」勧告が出されている。

外務大臣のペニー・ウォン氏は記者会見で、「国民を殺して権力維持を図る抑圧的政権に対する強い憤り」を改めて表明し、地域の緊張が急激に悪化する可能性があるとして注意を呼びかけた。

オーストラリア・イラン系コミュニティ連盟(AICA)は、事態が悪化すれば「さらに多くの命が失われる」と警告している。副会長のスレン・エドガー氏は、「日に日に状況は悪化し、一般市民が代償を払っている」と語った。

G7各国外相も声明で、イランで続く抗議と当局の弾圧に「深刻な懸念」を示し、「暴力と殺害、恣意的拘束を強く非難する」と表明した。

各国は、イラン当局に対し、表現の自由や平和的集会の権利を尊重するよう求め、弾圧が続けば追加制裁も辞さない姿勢を示している。

ソース:news.com.au – ‘Regime change’: More than 100 protesters rally outside Iran’s embassy

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