その他

VICの森林火災で家畜・野生動物2万頭が犠牲に

【VIC16日】   VIC州各地で約40万ヘクタールに及ぶ大規模な森林火災が続く中、ブラックサマー(2019~2020年)の火災被害を上回る、衝撃的な被害規模が明らかになった。

州内では依然として複数の制御不能な森林火災が発生しており、これまでに数万頭の動物が命を落とした。過去2週間で、VIC州の景観40万ヘクタール以上が焼失し、住民は炎を食い止めるため家を離れることを余儀なくされた。現在も11件の森林火災が燃え続け、約260棟の住宅と900の建造物が破壊されている。

州内の状況がやや落ち着き、住民が徐々に自宅や農場へ戻り始める一方で、農家は家畜や野生動物を失った深刻な被害に直面している。

VIC州農業者連盟(VFF)によると、羊や牛を含む約2万頭の家畜が火災で死亡したという。正確な数はまだ確定していないものの、約1000の農場が被害を受けたとみられている。メルボルン大学の農業生態学者ダニカ・パーセル氏は、この数字は今後さらに増える可能性が高いと指摘する。「火災によって羊の群れは散り散りになり、生き残った個体も煙の吸引、やけど、脱水、灰に覆われた地面での飢餓にさらされている」と同氏は述べた。

2026年の森林火災による家畜の犠牲数は、すでに2019~2020年の森林火災シーズンを上回っており、その背景には昨年の降雨量の少なさがあるとパーセル氏は分析する。2019~2020年のVIC州の森林火災では、家畜の犠牲は約6800頭だった。

一方、野生動物の死亡数については、被害地域の多くが立ち入り不能なため、把握が非常に難しいという。州エネルギー・環境・気候行動局(DEECA)の野生動物緊急対応担当官のロドニー・ヴァイル氏は、「被害を受けた野生動物について市民が懸念を抱いていることは理解しているが、現時点で全体像を把握するのは時期尚早だ」と述べた。DEECAは、火災後は負傷した、あるいは無傷の野生動物が被災地周辺を移動することが想定されるとして、発見した場合は当局に連絡するよう呼びかけている。

パーセル氏は、夏場の動物にとっての脅威は火災だけではないと指摘する。「牧草地が焼失し、日陰や新鮮な水が限られる中で、熱ストレスは動物の福祉や生産性に深刻な影響を与える」と述べ、生産者やボランティアに対し、口を開けた荒い呼吸、落ち着きのなさ、食欲低下、よだれ、無気力といった熱ストレスの兆候を注意深く観察し、清潔な水の確保や日陰の提供、干し草や穀物による補助飼料を優先するよう呼びかけている。

VIC州RSPCAの予防責任者レベッカ・クック氏は、非常時への備えの重要性を強調し、ペットも防災計画に含めるよう訴えた。また、地域社会や都市部の住民に対し、復興支援団体へのボランティア参加や寄付、飼料の提供などを通じて農家を支えるよう呼びかけている。

ソース:news.com.au – ‘Tough time’: Heartbreak as 20,000 livestock, wildlife killed in Victorian bushfires

この記事をシェアする

その他のオーストラリアニュース記事はこちら