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ビール物品税の引き上げ、40年ぶりに凍結か

【ACT5日】   オーストラリアで上昇を続けてきたビール1杯(スクーナー)の価格に、歯止めがかかる可能性が出てきた。議会では、40年ぶりとなる税率凍結についての採決が行われている。

アルバニージー政権は、ビールに課される物品税(エキサイズ)の引き上げを、40年ぶりに停止する方針を示している。2025年に提出された「関税率改正(生ビール)法案」は、2025年8月1日から2年間、生ビールに対する関税(物品税)の指数連動による引き上げを停止することを目的としている。

現在、ビール物品税は消費者物価指数(CPI)に連動して年2回見直されており、オーストラリアのビール、ワイン、蒸留酒の輸入業者や生産者は、世界的に見ても非常に高い税率を課されている。こうしたコストは消費者に転嫁されるか、あるいは飲食店経営に大きな圧力を与えていると、業界関係者は警告してきた。

下院で演説したアンソニー・アルバニージー首相は、この法案を提出できたことを「誇りに思う」と述べ、「選挙で掲げた公約の中でも、最も人気の高いものの一つだ」と語った。法案が可決されれば、40年ぶりの物品税凍結となる。

アルバニージー首相は、自身の地元であるシドニー・インナーウエストにある小規模ブルワリー群、いわゆる“エール・トレイル”を例に挙げ、そこから派生したフードトラックや小規模飲食事業についても言及した。「地元のパブやクラブ、RSL(復員軍人会館)に人々が集うことには、強い帰属意識が生まれる。それが非常に重要だ」と首相は語った。

この法案は、4日に第3読会を通過したが、複数の修正案は否決された。その中には、国民党のパット・コナハン議員が提出した、蒸留酒も凍結対象に含める修正案が含まれていた。「なぜ蒸留酒を好むオーストラリア人だけが、引き続き増税に苦しみ、ビール愛飲者だけが恩恵を受けるのか」と同議員は疑問を呈した。「政府は、一方の酒には減税措置を与え、もう一方には与えないという判断を下した」

この修正案は、アンドリュー・ハスティ、トニー・パシン、ベン・スモール議員ら自由党議員の支持を得たものの、賛成23、反対81で否決された。同じく国民党のアン・ウェブスター議員は、この法案は「さらに踏み込むべきだ」と述べた。「首相は、向こう2年間、パブでグラスを掲げても価格は上がらないと言っていますが、それが物品税だけに依存した話であればまだしも、実際には賃金も電気代も上がり、生活費全体がこの政権下で上昇し続けている」と語った。

ウェブスター議員は、家族での外食はもはや「安くない」と指摘する。「家族を連れて外食すれば、100ドル以上、時には200ドル近くかかります。パブでの食事ですらそうだ。この2年間の物品税凍結ですべての問題が解決するかのように装うのは、まったくのナンセンスで、オーストラリア国民は皆それを分かっている」

ダニエル・ムリノ財務副大臣は、コナハン議員やバーナビー・ジョイス議員らによる修正案について、「善意から出たものではあるが、当初の目的を大きく逸脱する」と警告した。「祝杯をあげるのは好きだが、我々は責任ある政府だ。生活費対策に取り組みつつも、的を絞り、責任ある形で行う必要がある。この法案は、パブやクラブを支援しながら、財政の持続性も守る適切なバランスを取っている」

ムリノ副大臣は、2025〜26年度予算において、ビールおよび蒸留酒メーカー全体への別途支援が盛り込まれていることにも触れた。また、無所属のザリ・ステガル議員(ワリンガ)やモニク・ライアン議員(クーヨン)らが提出した修正案も、議会の多数により否決された。さらに、2026年11月までに税制の見直しを義務づけるとしたコナハン議員の追加修正案も、同様に否決された。

ソース:news.com.au – Albanese government to freeze beer excise for first time in 40 years

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