【ACT17日】 冬季オリンピックのメダルランキングでの歴史的な躍進により、オーストラリアの活躍は世界から「困惑」の声を招いている。オーストラリアは冬季五輪史上最高の成績を収め、金3個を含む計5個のメダルを獲得。世界はこの結果をどう受け止めていいのか分からずにいる。
まず男子モーグルではクーパー・ウッズがサプライズの金メダルを獲得し勢いをつけた。この決勝にはオーストラリア人3選手が進出し、ウッズはターンの得点でカナダの“モーグル王”ミカエル・キングズベリーを上回り金メダルを手にした。続いて女子スノーボードクロスでジョシー・バフがオーストラリア2つ目の金メダルを獲得。さらに女子デュアルモーグルではジャカラ・アンソニーが金メダルを獲得し、オーストラリア人として初めて五輪で2つの金メダルを獲得した選手となった。
ミラノ・コルティナ大会は、オーストラリアにとって冬季五輪史上最も成功した大会となっているが、さらに好成績となる可能性もある。リヴィーニョの町で、オリンピックリングの上に座るオーストラリアの5人のメダリストの写真は瞬く間に象徴的な一枚となり、同国が世界の冬季スポーツのトップ競争国へと成長していることを示している。
しかし、この成功は北半球の一部のスポーツファンを大いに戸惑わせている。雪よりも太陽のイメージが強い国が、雪上競技でメダルを量産しているからだ。
イタリアでの大会1週間を終えた時点で、オーストラリアは金3、銀1、銅1でメダルランキング11位。これは金3個のイギリスと並び、カナダ(計11個のメダルで金2)、フィンランド(金0・銅3)、中国(金0・計5)といった冬季スポーツの強豪国を上回っている。世界有数のスキー場を持つ北米のカナダでさえ、初の金メダル獲得は大会9日目までかかり、メダルランキングでは依然オーストラリアの後ろに位置している。
米スポーツ記者のダン・ウォルク氏は「オーストラリアのような夏のスポーツ大国が、なぜ雪上で金メダルを獲得できるのか?」というコラムを執筆。国際舞台でのオーストラリアは水泳、テニス、ゴルフ、バスケットボール、サーフィン、クリケット、オーストラリアンフットボールなど“夏のスポーツ大国”として知られていると指摘した。
同氏は成功の背景として、1998年に設立されたオリンピック・ウィンター・インスティテュート・オブ・オーストラリアや、ブリスベンのジェフ・ヘンケ・トレーニングセンターの存在を挙げた。そこではモーグルやエアリアルの選手がウォーターランプを使い、プールに着地する形で空中技の練習を行っている。さらに、イタリア北部ガヴィラーテにもトレーニング拠点を設け、欧州での高水準な練習環境を確保している。今大会には過去2番目の規模となる53人の代表団を派遣し、多くの選手がオーストラリアの夏の間は北半球でトレーニングを積んでいる。
オーストラリアがこれまで獲得した冬季五輪の金メダル9個のうち、2個がエアリアル、4個がモーグルであることも特徴だ。金メダリストのアンソニーは「一般的なイメージとは違い、オーストラリアにも優れたトレーニング施設がある」と説明。「これまでの成功により支援が増え、さらに施設も充実してきた。マウント・ブラーやペリッシャーには素晴らしいモーグルコースがあり、新しいウォーターランプ施設もある」と語った。若手世代の台頭にも期待を示し、「自分が子どもの頃にはなかった機会が今の子どもたちにはある。今後の大会でオーストラリアはさらに高みに到達すると思う」と述べた。
オーストラリアの団長アリサ・カンプランも「冬季スポーツにとって前例のない時代。夢に描いていた以上の結果だ」と評価し、政府の資金支援の重要性を強調。2032年ブリスベン夏季五輪に向けて「冬季競技が忘れられないことを願う」と訴えた。
なお大会ではノルウェーが金12個で首位を独走し、開催国イタリアを4個差で上回っている。オーストラリアもまだメダル獲得のチャンスを残しており、さらなる躍進に期待がかかっている。
ソース:news.com.au – ‘How are they doing this?’: World ‘confused’ by Australian gold medals at Winter Olympics