【ACT9日】 アンソニー・アルバニージー首相は、オーストラリアの大手燃料供給会社2社が国内向けの燃料供給を追加する特別な合意に達したと発表した。
QLD州にあるアンポル・リットン製油所(国内に残る2つの製油所のうちの1つ)からの発表で、政府系金融機関であるエクスポート・ファイナンス・オーストラリアが、アンポルおよびビバ・エナジーと合意し、「より多くの燃料をオーストラリアに持ち込めるようにする」と説明した。
アルバニージー首相は「これは通常のビジネスではない」と強調し、「今回の合意により追加の燃料供給が確保され、政府はその供給先を指示することも可能になる」と述べた。供給は特に、燃料不足の影響を大きく受けている地方地域に優先的に回されるという。
クリス・ボーエンエネルギー相は、先週成立した法律により、エクスポート・ファイナンス・オーストラリアが燃料輸入支援のために介入できるようになったと説明。これにより両社は政府の支援を受けながら、市場でスポット調達(即時購入)を行えるようになるという。首相は、オーストラリアにとって主要な精製燃料の供給元の一つであるシンガポールへ向かう途中、この製油所を訪問した。
ペニー・ウォン外相は、ホルムズ海峡の開閉状況を巡る情報が錯綜していることから、「不安定な」停戦が維持されることに期待していると述べた。この重要な海上輸送路を巡り、アメリカとイランはパキスタンの仲介により、オーストラリア時間8日に暫定的な2週間の停戦に合意。今後さらなる交渉が見込まれている。海峡の封鎖は世界の燃料価格を押し上げたが、停戦の報道を受けて原油価格は一晩で15%以上下落した。
しかしウォン外相は、たとえ停戦が正式に成立しても、約6週間にわたる封鎖の影響で燃料供給の混乱は長期化すると指摘した。「停戦は非常に不安定であり、仮に交渉が成功しても供給の混乱は残る」とし、「供給不足に加え、地域のインフラ被害も影響している」と述べた。ウォン外相は8日夜、主要な燃料・LNG取引相手国であるシンガポール、韓国、マレーシア、日本と協議し、「相互に供給を確保する方法について連携している」と語った。
今回の停戦合意にはレバノンは含まれておらず、イスラエルは同国への攻撃を継続。レバノン側は多数の死者が出たと発表している。一方、イランの国営メディアは海峡封鎖を報じたが、ホワイトハウスは「海峡は開いている」とし、状況を継続監視していると説明した。市場関係者は、今回の停戦を「和平ではなく一時停止」と見ている。
アナリストは、供給ショックによる影響はすでに現れており、在庫減少や輸送の混乱、保険料の上昇や物流の停滞などは解消されていないと指摘した。また、中国が停戦を後押しした背景には、イラン産原油への依存や国内経済の減速があるとされる。今回の停戦は単なる地政学的判断ではなく、「エネルギー供給の混乱による経済的圧力が生んだ措置」と分析されている。
ソース:news.com.au – Deal struck for ‘additional’ fuel supply as Anthony Albanese flies to Singapore