【ACT17日】 アルバニージー政権が掲げる重要な公約の一つが達成できない可能性があると、専門家が警告している。
環境保護の専門家によると、資金が増額されなければ、労働党は政権下で「これ以上の在来種の絶滅を出さない」という公約を守れない恐れがあるという。
2026〜27年度の連邦予算が発表され、主要な環境保全プログラムである「在来種保護プログラム(旧・Saving Native Species Program)」は資金打ち切りの危機を回避し、1億豪ドルの支援を受けることになった。しかし、この資金は2年間の延長にとどまり、年間予算も約2000万豪ドル減少する見込みだ。
侵略的外来種対策団体の責任者ジャック・ガフ氏は、資金不足と「意欲の欠如」に失望を示し、政府の時間軸は「生物学の基本的な仕組みを理解していない」と批判した。「外来種は予算サイクルなど気にしない。戦争や燃料危機も関係なく、対策をしなければ増え続ける」と述べた。現場での対策が減れば、シカなどの外来種が自然環境を荒らし続けると警告する。「それは外来動物や雑草の拡大を意味し、生態系を圧迫する状況を止めるための革新的な取り組みも停滞してしまう」と述べた。
また、人員削減や長期的なコスト増加につながり、結果的に野生生物や納税者にとって大きな損失になるという。ガフ氏は、基礎的な資金が増えなければ、在来種の絶滅防止や、2030年までに国土と海域の30%を保護するという政府目標も達成できないと指摘した。「公約を守りたいなら、現場での対策に十分な資金を投入する必要がある」と強調した。
同プログラムは、QLD州のキイロアリや、NT準州の可燃性の高いガンバグラス、カンガルー島の野生化したネコなど、さまざまな害種対策に資金を提供している。一方、予算には他にも施策が盛り込まれ、鳥インフルエンザ(H5型)対策に1120万豪ドルが1年間投資されるほか、海洋保全や環境法改革(国家環境保護機関の設立など)にも資金が充てられる。
政府報道官は、「自然環境の保護と回復に注力している」と強調した。「2022年の政権発足以来、環境悪化の抑制と回復に向けて大きな進展を遂げてきた」とし、絶滅危惧種対策に7億ドル以上を投資したと説明した。
また、今回の予算では環境分野への支出は4年間で99億豪ドルに増加し、10億豪ドルの増額となるとしている。さらに、在来種保護プログラムの延長や鳥インフルエンザ対策に1億1000万豪ドル以上、環境法改革には5億豪ドル(うち2億5000万豪ドルは国家環境保護機関設立)を充てるとした。
一方、WWFオーストラリアのニコル・フォレスター氏は、「前向きな点もあるが機会を逃した予算だ」と指摘。「自然は経済や食料、生活の基盤であるにもかかわらず、必要な資金の一部しか割り当てられていない」と批判した。さらに、自然を損なう産業への補助金には巨額の資金が投入されている現状にも懸念を示した。「オーストラリアでは種の消失や森林破壊が驚くべき速さで進んでいる。状況の改善は可能だが、大幅な投資増加が必要だ」と述べた。
政府は絶滅防止や30%保護の目標を掲げているが、「達成には長期的かつ大規模な資金が不可欠」と強調した。また、予算の少なくとも1%を自然保護に充てるべきだと提言。その資金は、種の回復、土地の再生、外来種対策、先住民主導の保全、新たな保護区の設立などに使われるべきだとした。「自然への投資は野生生物を守るだけでなく、経済成長や雇用創出にもつながる」と述べ、「国家予算の中心に自然を据えるべきだ」と訴えた。
ソース:news.com.au – Labor risks failing extinction promise with ‘disappointing’ environment budget, advocates warn