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雷雲に巻き込まれつつも無事生還したパラグライダ、世界一幸運な女性

シドニー16日-NSW州北部でパラグライダー飛行中に雷雲に巻き込まれ、上昇気流によってエベレスト山より高い高度に吸い上げられたドイツ人女性Ewa Wisnierska(エバ・ビスナーシャ)さん(35歳)が無事生還した。

同じ嵐に巻き込まれた40歳の中国人パラグライダーは行方不明になった翌日の15日に遺体で発見されており、ビスナーシャさんは世界一幸運な女性と称されている。

二人はともに、来週マニラで開催される世界パラグライダー大会に備えNSW州北部で訓練飛行を行っていた最中に雷雲に巻き込まれた。事故発生の水曜日には、200人余りのパラグライダーが訓練に参加していたという。

ビスナーシャさんは、起伏の激しい地形上空を飛行中に、発達してきた雷雲を避けることができず激しい上昇気流に引き込まれ約30,000フィートまで引き上げられ、途中で意識を失った。上昇するにつれてサングラスや計器に氷がついていくのに気付き、まわりでは雷が鳴り響いていたという。

40分間ほど経って高度6,900メートルで意識が戻った時にはまだ真っ黒な雷雲の中で、手袋は凍っていた。酸素不足でもうろうとしながらも気温の高い高度へ下降し着陸しなければと飛び続け、無事に雷雲から脱出、近くの農場に無事緊急着陸した。

離陸地点から60キロ離れた場所に着陸したビスナーシャさんは、仲間からの無線によって居場所が確認され救助された。発見された当時、ビスナーシャさんはまだ氷に覆われており、耳や足には凍傷を負っていたという。

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