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ベトナム出身難民、5年間不法勾留されていた

 【キャンベラ12日AAP】ABCテレビは12日夜、ベトナム出身の難民、トニー・トラン氏(35)が1999年から5年以上もの間移民勾留センターで勾留され、その期間のほとんどが不法勾留であったことが明らかになったと報じた。

 オーストラリア居住者のコーネリア・ロー氏が勾留され、オーストラリア市民のビビアン・アルバレス・ソロン氏が国外追放された2件を受け、トラン氏のケースが再調査され、2005年に同氏の釈放が決定した。

 ABCテレビは、トラン氏は自身が1993年から有効なビザを保持していた事実が記された手紙を移民省から受け取ったと報じた。調査の結果、コモンウェルス・オンブズマンは、トラン氏の勾留は違法であった可能性があるとした。

 オンブズマンのジョン・マクミラン氏は6月、1993年から2007年の期間で、247人のオーストラリア市民、居住者、有効ビザ保持者が不当に勾留されていたとの事実を公表。ケビン・アンドリューズ移民相は当初、移民省は全247件において補償を検討すると語っていた。

トラン氏は勾留期間中、別の被勾留者から激しい暴行を受けていたこと、また健康上の問題を現在も抱えていることを明らかにした。トラン氏はオーストラリア生まれの息子の母親である韓国人妻のビザ取得について問い合わせをした後、勾留された。2005年に釈放された後、トラン氏は息子と再会し、現在メルボルンで暮らしているが、永住権は未取得のままだという。

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