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豪州初の女性民間機パイロットが死去

 【シドニー13日AAP】オーストラリア航空界のパイオニアとして知られ、また最近ではカンタス航空が同航空会社のスーパージャンボ機に同じ名前をつけたことで知られるナンシー・バード・ワルトンさんが13日午後2時ごろ、シドニー北部モスマンにある自宅で死去した。享年93歳。

 17歳でチャールズ・キングスフォード・スミスのマスコット航空学校に入学したワルトンさんは、19歳で女性としては豪州初となる民間機操縦士の資格を取得。その後、NSW州内陸部の航空救急サービスのパイロットとして救急隊員やけが人、または出産間近の母親などを輸送した。

 ワルトンさんは豪州女性パイロット協会を設立し、長期にわたり会長を務めた。また、ロイヤル航空医師サービス協会の名誉後援者でもあった。昨年9月には、カンタス航空初のスーパージャンボ機A380が「ナンシー・バード・ワルトン号」と命名された。

 ワルトンさんはA380機の記念式典で次のように述べた。「カンタス航空から同機に私の名前をつけたいという申し出を受けたのは3年前の私の90歳の誕生日。それから私は今日のセレモニーに絶対出席すると決めていた・・・目標を達成したわ」。

 ネイサン・リースNSW州首相は13日、家族に対しワルトンさんの州葬を申し出、家族もこれに同意した。日時はまだ発表されていない。

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