【シドニー24日AAP】 シドニーのタロンガ動物園で、タスマニアデビルの赤ちゃん3匹が誕生した。顔面に腫瘍ができる病気によりタスマニアデビルの絶滅が危ぐされる中、赤ちゃんの誕生は同種の保存に明るい希望となる。
今回生まれたのはオス2匹とメス1匹で、病気による絶滅を防ぐための全国的プログラムの一環として交配された。タスマニアデビルは有袋類で、赤ちゃんはある程度成長するまで母親のおなかの袋の中で過ごすため、性別を判断するのに時間がかかった。飼育員の話によると、母親のニーナは「絶対に素晴らしいお母さん」だということで、今回で2度目の出産だという。
生まれたばかりの赤ちゃんの名前はまだ決まっていない。また、一般客への公開は12月まだ待たなければならないようだ。
タスマニアデビルの絶滅が懸念され始めたのは、顔面に腫瘍が発生する感染性がんが蔓延した1996年以来。感染すると通常、6か月以内に死亡する。