政治

フレーザー元首相 84歳で死去

【キャンベラ20日AAP】  第22代連邦首相を務めた、マルコム・フレーザー元首相が20日未明、84歳で死去した。アボット首相は、フレーザー元首相を「熱烈な愛国主義者」だったと振り返り、その功績を称えた。

1975年、議会の混乱を理由に、最高権力者として当時のジョン・カー連邦総督がゴフ・ホイットラム第21代首相を解任し、フレーザー自由党党首を暫定首相に任命した“憲法危機”も、印象深い出来事だったとしてアボット首相は回顧した。

ホイットラム元首相は5か月前に98歳で死去したが、フレーザー元首相とホイットラム元首相は後に友情を深めたといい、2人の人柄を偲ぶエピソードも少なくない。アボット首相は両氏について、「スタイルは違うが、両氏とも強烈な愛国主義者だった」と振り返った。

フレーザー元首相の功績は、アパルトヘイトへの反対、ベトナム戦争難民の救済、先住民の生活向上、NT準州への自治権付与、連邦警察の設置など。「自らの政府をとても誇りにしていた」とアボット首相は述べた。

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