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VIC州の毒キノコ殺害事件 被告に有罪評決

【VIC7日】   VIC州で毒キノコを使った料理を食べさせて義両親ら3人を殺害し、さらに1人も長期入院させたとして、被告の女に有罪評決が言い渡された。4月に始まった裁判は国中が注目していた。

2023年7月29日、エリン・パターソン被告はVIC州レオンガサの自宅に別居中の夫の両親とおば夫妻を昼食に招いた。被告が料理した牛肉のパイ包み焼きを食べた4人全員の具合が悪くなり、義両親とおばが死亡、おばの夫は生存したが1か月以上入院した。料理に猛毒キノコのタマゴテングタケが含まれていたとわかった。別居中の夫も昼食に招かれたが、前夜に参加しない決断をした。

昼食に招かれた4人はおよそ12時間後から具合が悪くなり、翌朝の7月30日に病院に搬送された。同様に被告も下痢の症状が出始め、2日後の7月31日に医療機関を訪れて翌8月1日に退院した。被告の病理検査から毒キノコの証拠は認められず、過去の医療データから下痢が「発生しやすい」とされた。

パターソン被告は終始「悲劇的な事故」と無実を貫き、裁判では被告が故意に4人の毒殺を試みたかが問われた。被告は嘘のがんを装って義両親らを昼食に招き、致死量の毒キノコを料理に潜ませ、義両親らと同様な症状を装い、犯罪の証拠を隠し続けた疑い。犯罪に使ったとされるキノコの乾燥機を8月2日に廃棄し、後に乾燥機から毒キノコが検出された際も、「乾燥機を所有したこともなかった」と貫いた。さらに「昼食会の夜に料理の残りを子どもたちに食べさせた」と虚偽の発言をしたとされる。

8日午後2時16分頃、裁判所内に入った被告は陪審員らと目を合わせようとしたが、全員がアイコンタクトを避けた。

ナネット・ロジャーズ検察官は「“恐ろしく悲劇的な事故“と考えられる理由は、退けられる」と述べた。被告は2022年5月に野生の毒キノコに関するウェブサイトを閲覧し、2023年4月と5月に毒キノコを入手した。唯一生存したイアン・ウィルキンソンの「被告だけ絵柄の異なる皿で料理を食べた」との証言も決めてとなった。

ソース:news.com.au – Erin Patterson trial: Mushroom cook found guilty of poisoning four members of husband’s family with beef wellington lunch

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