【ACT15日】 オーストラリアは12月10日から、16歳未満の子ども向けソーシャルメディア利用を禁止する世界初の法律を施行する予定で、ソーシャルメディア大手に対し遵守すべきルールが示された。
新しい規制では、プラットフォームがユーザー自身の申告だけで年齢確認を行うことは認められず、未成年者がアプリにアクセスできないよう多層的な対策を講じる必要がある。通信大臣のアニカ・ウェルズ氏は、12月10日の施行を前に、プラットフォームが遵守すべき手順を公開した。違反した場合、最大4,950万ドルの罰金を科される可能性がある。
プラットフォームは既存の未成年アカウントを検出して停止または削除し、未成年ユーザーが再登録したり規則を破ったりするのを防ぐ措置を講じなければならない。ユーザーの誕生日の自己入力だけでは不十分で、多層的なアプローチによってエラー率を低減し、ユーザーに認証方法の選択肢を提供する必要がある。
また、システムに誤りや苦情があった場合、プラットフォームは簡単に利用できるレビュー制度を設けて問題を是正し、システムを継続的に監視・改善することが求められる。さらに、ソーシャルメディア企業はeSafety委員会や一般市民に対して情報や統計の開示も義務付けられる。
この規制では、特定の年齢確認方法を強制してはいないが、未成年の年齢確認のために政府発行IDの提示のみを求めることは禁止されている。IDは複数の認証オプションと併用する場合に限り要求できる。また、16歳未満のユーザーを子ども向け補助アプリや専用プラットフォームに移すことも、本人の明示的な同意なしには認められない。
ウェルズ氏は、eSafetyからの新しいガイダンスについて、プラットフォームに責任を理解させるものであり、「ソーシャルメディアプラットフォームが最低年齢制限をプライベートかつ効率的に、効果的に実施することへの強い期待を明確にしている」と述べた。8月に発表された年齢認証技術試験(Age Assurance Technology Trial)の最終報告では、48の異なる技術を用いることで「プライベートかつ効率的に、効果的に」年齢確認が可能であるとされた。しかし報告書は、現行システムは誤判定が起こりやすく、特に若い女性や肌の色が濃い人々が誤認される可能性が高いことも指摘している。
ソース:news.com.au – Social giants hit with rules ahead of December 10 social media age ban