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豪の求人件数、5月から8月にかけて2.7%減少

【ACT25日】   オーストラリア統計局(ABS)は25日、2025年8月の全国求人件数が32万7,200件となり、同年5月から2.7%減少したと発表した。

民間部門の求人は28万8,700件で3.4%減少した一方、公的部門は3万8,400件で2.2%増加した。前年同月比では、民間部門が2.6%減少、公的部門が7.4%増加となった。両部門を合算すると、過去1年間で求人件数は1.5%減少し、5,000件減少した計算になる。

ABS労働統計責任者のロバート・ロング氏は、「失業者1人当たりの求人件数は、2025年5月の1.9%から同年8月には2.0%に上昇した。これは2021年2月以来の高水準である」と述べ、労働市場の冷え込みを示唆した。

業界別では、18業種中11業種で求人が減少。特に金融業は年間で5.2%減、直近3カ月で15%減と大幅に落ち込み、先月にはANZ銀行で3,500人の人員削減が行われるなど、銀行業界全体でリストラが相次いでいる。建設業も前年同月比で22.4%減、直近3カ月で12.7%減となった。

一方、製造業は前年比46%増と大幅な伸びを記録したが、2022年2月のピーク水準と比較すると依然29.6%低い水準にとどまる。資源分野では、前年比2.9%増と堅調さを見せるものの、5月から8月にかけては13.8%減少した。

地域別では、VIC州が3カ月間で8.8%減と最大の落ち込みを示し、逆にNT準州では21.9%の増加を記録した。

ソース:news.com.au – ABS reports 2.7 per cent decline in job vacancies from May to August 2025

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