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SAの干ばつで全国的にジャガイモ不足

【SA11日】   オーストラリアのスーパーマーケットの棚で、この国民的食材のジャガイモが例年より少なくなることが予想される。農家が数年に一度の厳しい干ばつに見舞われたためだ。

SA州では異常気象によりジャガイモの生産に大きな打撃が出ており、農家は国内で最も人気のある野菜のひとつが不足する恐れがあると警告している。同州は国内ジャガイモ生産の約80%を担っており、例年にない乾燥した数か月により、生産量は大幅に減少している。実際、一部のスーパーマーケットでは今後数週間、棚が空になることが予想されている。

SA州の降水量は今年特に少なく、9月の平均降水量は1900年以降の9月のうち下位30%に入る水準だった。乾燥した季節は、高温、続いて寒冷で湿った気候により、品質問題を引き起こした。具体的には、寒さによるひび割れ、収穫時の損傷、皮の変色などが発生している。

国内最大のジャガイモ生産者で、年間約20万トンのジャガイモを家庭に供給しているMitolo Family Farmsの営業・マーケティング責任者ジョン・ツェレキディス氏は、「収量は10~12%減少し、市場に広範な悪影響を及ぼした。問題は我々だけではなく、新鮮市場向けのすべての供給者が同様の地域で生産しているためだ」と説明した。今年のシーズンは「この10年間で最も厳しい年のひとつ」になるという。

ジャガイモ不足の大部分はSA州で感じられるが、Woolworthsの広報担当者によれば、QLD州、VIC州、NSW州、ACTでも厳しい天候に見舞われているという。気象局によると、VIC州の大部分、NSW州の一部、QLD州内陸部も、1900年以来最も乾燥した9月のひとつを記録した。

ツェレキディス氏によれば、収穫期が迫る中でも、全国的なジャガイモ不足はあと1か月程度続く見込み。「8月下旬から現在まで広範な不足が続いており、あと3~4週間は続くだろう」と述べた。Colesの広報担当者は、供給は「1週間ほどで回復する見込み」と語り、Woolworthsの広報担当者も「新シーズンの供給に伴い、数週間以内にジャガイモの在庫は回復するだろう」と述べた。

ソース:news.cpm.au – ‘One of the hardest’: Drought conditions in South Australia cause spud shortage across the country

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