【NSW29日】 NSW州西部の鉱山で爆発が発生し、2名が死亡したことを受け、同州のクリス・ミンズ首相が厳しい言葉でコメントを発表した。
ミンズ首相は、NSW州西部の鉱山で発生した爆発事故により2名が死亡したことについて、「2025年にこのような事故が起きるべきではない」と述べた。
火曜日午前3時45分ごろ、コバーにあるエンデバー鉱山内で「制御不能な爆発」が発生し、ホリー・クラークさん(24)とパトリック・マクマレンさん(66)が死亡した。もう1人の作業員も負傷し、現在は病院で安定した状態にある。エンデバー鉱山は、亜鉛・銀・鉛の採掘を行う大規模な地下鉱山で、ポリメタルズ社が所有している。
ミンズ首相は29日、WA州で開かれたオーストラリア労働組合(AWU)の会合で演説し、亡くなった労働者の1人がAWUの組合員であったことを明らかにした。「2025年の今、どの職場、鉱山、建設現場であっても、このような事故が起きてはならない」とAWUの組合員でもある首相は述べた。
また、州が「危険で低賃金の鉱山労働」の時代から大きく前進してきたと強調。「コバーの鉱夫たちは地下500mで働いていた。常に困難で危険な仕事だ」と述べた上で、「だからこそ、企業の利益よりも労働者の安全を優先する人が必要だ」と訴えた。
オーストラリアで最も歴史のある労働組合の一つを前に、ミンズ首相は労働者の安全と、権限を強化したWorkSafe(労働安全監督機関)の重要性を強調した。今年初め、NSW州政府はWorkSafeを独立した監督機関として法的に位置づけ、その権限強化を進めている。さらに、州政府は法改正により違反企業への罰則を強化したという。
ミンズ首相は、シリカ症の原因となる輸入石材への対策や、トンネル工事現場での強制的な空気モニタリング導入に関する規制改正にも言及した。AWUは、トンネル掘削作業によってシリカ粉塵が発生していると懸念を表明していた。また、ナラブライのガス田開発について、「ガスがなければ再生可能エネルギーへの移行は実現できない」と改めて強調した。
ソース:news.com.au – NSW Premier Chris Minns says accidents like Cobar explosion ‘should not be occurring’