【SA12日】 ロイヤルコミッションが子どもへの“軽度”の体罰を禁止するよう勧告したことを受け、保護者に対し「適度な」むち打ち(スパンキング)が許されるのかどうかの答えが示されることになった。
SA州政府は、ロイヤルコミッションの勧告を拒否し、今後も保護者が子どもに体罰を与えることを認める方針を決めた。ピーター・マリナウスカス州首相は、12日に家庭内暴力に関する画期的な調査への政府の正式な回答を公表する。
アデレード・アドバタイザー紙によると、この回答では、ロイヤルコミッショナーのナターシャ・ストット・デスポジャ氏の報告書が求めた、子どもやティーンへの体罰禁止の勧告を退けるとみられている。政府の回答は、「子どもに深刻な傷害を与える暴行」を対象とする現行法は十分であり、犯罪が発生していない家庭内の行為に過度に介入すべきではないという立場を示すとされる。
現在、SA州では、保護者が「適度で合理的な身体的罰」をしつけとして与えることが法的に認められている。体罰の禁止は、8月に発表された家庭内・家族・性暴力に関するロイヤルコミッションで、デスポジャ氏が提示した136の勧告のひとつだった。SA州は、保護者による「体罰の禁止」と、時代遅れとなった「合理的懲戒の抗弁(defence of reasonable chastisement)」の撤廃を促された。
調査では50人以上のティーンが証言し、中には親に鼻を折られたり、打たれて歩けなくなるほどの暴力を受けたと語る若者もいた。報告書を発表した際、デスポジャ氏は、これらの若者たちが「大人が大人に対して暴力を振るうことは広く非難されるのに、子どもへの暴力には二重基準がある」と一貫して指摘していたと述べた。
ソース:news.com.au – South Australia government rejects recommendation to ban smacking children