【VIC18日】 救急当局は、昨年1年間で出動件数が14%減少したにもかかわらず、救急隊が数千件の対応要請を受けたとして、夏に多発する「深刻な傾向」について警鐘を鳴らしている。
VIC州救急サービスは、暑い車内に人が閉じ込められる「命に関わる」夏の傾向について注意を呼びかけた。過去1年で受けた通報件数が「看過できない水準」にあるとしている。
最新データによると、州内の車内閉じ込めに関する出動件数は、過去1年で14%減少した。過去12か月間に救急隊が出動した件数は1,048件で、前年の1,211件から減少している。発生が多かった地域は、ナリー・ウォーレン、クレイギーバーン、エッピング、ベリック、ターネイト、シェパートン、ミルデューラ、クランボーン、ポイント・クック、フランクストン。
出動の約33%は夏季に集中しており、最も多かったのは1~3歳の子どもが関係するケースだった。駐車中の車内は、わずか数分で外気温より最大30度も高くなる可能性があり、子どもや高齢者は熱けいれん、熱疲労、熱中症の危険にさらされる。
VIC州救急サービスの州マネージャー、マット・クームバー氏は、件数の減少は前向きな兆しではあるものの、依然として深刻な傾向が示されているとし、夏に気温が上昇する中で命に関わる危険があると警告した。
「駐車中の車は、数分で命を奪う凶器になり得る。たとえ一瞬でも、子どもや高齢者を車内に残してはいけない。車内の温度は数分で倍近くまで上がることがある。その急激な上昇により、救助が来る前に重篤なけがや死亡に至る恐れがある。子どもは特に弱く、体温の上昇速度は大人の3~5倍だ」と同氏は呼びかけた。
また、日常のちょっとした不注意や気の緩みで、意図せず子どもが車内に閉じ込められてしまうケースが多いと指摘。「事故は誰にでも起こり得る。鍵がぶつかってロックがかかったり、ドアが不意に閉まったり、子どもがロックをいじったりする。車を離れる際は必ず子どもを連れて行き、鍵は常に携帯し、家族を乗せ降ろしする際も注意を怠らないで。もし子どもや他の人が閉じ込められた場合は、直ちにトリプル・ゼロ(000)に通報を。1秒1秒が重要だ」
Kidsafe Victoriaの最高経営責任者、サラ・セクストンCEOは、車内環境がどれほど急速に悪化するかを多くの人が過小評価していると述べた。「駐車中の車内温度は外気より20~30度高くなることがあり、20度前後の穏やかな日でも、数分で危険な高温になる。窓を少し開けても、車内温度の上昇を防ぐ効果はほとんどない。毎回必ず子どもを連れて車を離れること、そして鍵を子どもの遊び道具として渡さないことが重要だ」
ソース:news.com.au – Hot car emergencies decline, but authorities warn numbers are still ‘disturbing’