【NSW17日】 アンソニー・アルバニージー首相は、ボンダイでのテロ事件を受けて提案していた銃規制およびヘイトクライム関連法案について、大幅な見直しを行うと発表した。
首相は、ヘイトスピーチ(憎悪表現)に関する改正案が緑の党と野党連合の支持を得られないことが明らかになったことを受け、物議を醸していた「ボンダイ法案(Bondi Bill )」を分割し、新たな銃規制法のみを切り離して議会で成立させる方針を示した。
この変更は、来週議会が再招集された場合、銃規制法単独であれば可決の見通しが立つ一方、ヘイトクライムや人種的中傷(人種的ヘイト)を含む包括法案のままでは通らないことが判明したことを受け、急きょ開かれた記者会見で発表された。
17日午後に語った首相は、提案していた人種的中傷に関する規定を完全に撤回し、銃規制に関する改正案を他の条項から切り離すと明言した。「人種的中傷に関する規定については、支持が得られないことが明らかなため、進めない」と述べた。
緑の党のラリッサ・ウォーターズ党首は16日に首相へ伝え、17日朝にはX(旧ツイッター)で、銃規制の改正については政府を支持する用意があると表明した一方、包括法案にはイスラム教を含むすべての宗教団体を平等に扱う内容が必要だと主張した。
ウォーターズ氏は、法律専門家や宗教団体、地域社会から時間が経つごとに懸念が示されており、正当な政治的表現を犯罪化するおそれのある法律は支持できないと述べた。「緑の党は、地域社会における憎悪と闘うための法律について、労働党と協力する用意はあるが、この包括法案で良い結果を出すために必要な交渉や法的検証を、政府が設定した極端に短い期間で行うことは不可能だ」と語った。
アルバニージー首相は、野党連合は自らの立場を明確にすべきだと述べ、「彼らが何を支持し、何に反対しているのか分からない」と批判した。首相はまた、提案していた新たなヘイトクライム法が、国家社会主義ネットワーク(ネオナチ組織)の解散につながったとも述べた。「この法案が成立しなければ、人種を理由に暴力や憎悪を助長する組織がはびこる余地を与えることになる。支持しない政治家は、その理由を説明すべきだ」と語り、「19日の哀悼動議を敬意をもって扱った後、20日に議会がこれらの措置に対処することが重要だ」と強調した。
アルバニージー首相は、反ユダヤ主義対策特使ジリアン・シーゲル氏が勧告した人種的中傷法が上院の支持を得られなかったことは残念だと述べた。
議会はボンダイでのテロ事件を受け、前倒しで再開される。当初の包括法案は、言論、治安、移民、銃規制に関する改正を含み、連邦政府のボンダイ事件への対応の柱となるものだった。法案は修正のうえ、当初予定されていた19日ではなく、20日に提出される。首相が上院で法案を通すには、緑の党か野党連合のいずれかの支持が必要となる。
野党党首は今週、対案として「包括的かつ実践的な対策パッケージ」を提示すると述べた。「憎悪や過激なイスラム過激主義を説き、テロを美化し、暴力を扇動する者に対しては明確だ。オーストラリア市民でなければ国外退去、市民であれば逮捕する」とレイ氏は述べ、「反ユダヤ主義の根絶と過激イスラムの排除が我々の基準だ」と強調した。
ソース:news.com.au – PM to split gun laws out of Bondi Bill, drop racial vilification changes