【ACT26日】 オーストラリア国旗の下で初めて正式に宇宙飛行士資格を取得した人物が、2026年のオーストラリアン・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。受賞スピーチでは、象徴的な青い宇宙服に初めて袖を通した感動の瞬間が語られた。
自国の宇宙プログラムのもとで宇宙飛行士として認定された初のオーストラリア人である、SA州出身のキャサリン・ベネル=ペッグ氏が、2026年のオーストラリアン・オブ・ザ・イヤーに選出された。あわせて、オーストラリア社会への無私の貢献を行ってきた先見的な人々も表彰された。
ベネル=ペッグ氏は2024年、ドイツにある競争率の非常に高い欧州宇宙飛行士センターを卒業。2万2500人の応募者の中から選ばれた6人の一員となり、国際枠として初めて入学を許可された人物でもある。受賞スピーチで彼女は、オーストラリア国旗の下で初めて青い宇宙服を着用した瞬間を、「オーストラリアが人類の挑戦の最前線に立つ扉が開かれたことを示していた。いつの日か、さらに多くのオーストラリア国旗が宇宙服に掲げられる日が来るという希望を与えてくれた」と振り返った。
彼女はまた、幼少期から続く宇宙や星への情熱についても語った。「空を見上げ、驚き、革新し、探求しようとする衝動は、この大陸では古くから続くものだ。オーストラリア先住民の人々が持つ“スカイ・カントリー”との深い結びつきは、空を見上げることが常に私たちの一部であったことを思い出させてくれる」
しかし、彼女が幼い頃に宇宙飛行士を夢見た時代、状況は大きく異なっていたという。「私が宇宙飛行士になりたいと思った頃、オーストラリアには宇宙庁すらなかった」そのため、彼女は海外に渡り、世界各地で生活しながら、数々の重要な宇宙ミッションに携わった。新興のオーストラリア宇宙産業における先駆者として広く認識されているベネル=ペッグ氏は、複数の宇宙ミッションや技術開発を前進させると同時に、国家的な宇宙プログラムの必要性を訴え続けてきた。
「長い間、会議室に女性は私一人だけ、という状況が続いた。特に若い頃は、型にはまらない存在だと過小評価され、自分自身も自信を持てなくなることがある。その結果、本来多くの可能性を持っている若い女性たちがSTEM分野から離れてしまう。私が示したいのは、努力を重ねて夢を現実にする力だ」
他、ヘンリー・ブロダティ教授 AOは、認知症の診断・ケア・予防における先駆的な取り組みが評価され、シニア・オーストラリアン・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。1979年、59歳で亡くなった父親は、7年前にアルツハイマー病と診断されていた。当時、認知症はほとんど理解されておらず、軽視されがちだったが、教授はその現状を変えることに生涯を捧げた。2012年には健康な脳の老化センターを共同設立し、世界的な認知症予防研究を牽引してきた。「脳の健康は一生を通じて考えるべきもの」と教授は語り、国家規模での啓発プログラムの必要性を訴えた。
ネッド・ブロックマン氏は、ホームレス支援のために数百万ドルを集めた功績が評価され、ヤング・オーストラリアン・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。2022年にはパースからシドニーまで3952kmを46日間で走破し、260万ドル以上を寄付金として集めた。「ホームレスの95%は目に見えない存在」と語り、「誰一人として路上生活を選ぶ人はいない」と強調した。
フランク・ミッチェル氏は、先住民の雇用機会創出に尽力してきた功績により、2026年オーストラリア・ローカル・ヒーローに選ばれた。若い頃に得た電気工の見習いの機会が人生を変え、現在は200人以上を雇用する企業へと成長させている。「一人を信じることが、その人の人生を変える」と語った。
キャンベラの国立樹木園で行われた式典では、アンソニー・アルバニージー首相が、2025年受賞者であるニール・ダニハー氏の団体「FightMND」と政府が連携し、運動ニューロン病の研究と治療を支援する新たなネットワークを立ち上げると発表した。
2026年 各州・準州の受賞者は以下の通り。
ソース:news.com.au – 2026 Australian of the Year Awards held in Canberra as winners announced