【ACT29日】 オーストラリアに近いアジアの国の一つが、インドで致死率が最大75%に達する危険なウイルスが確認されたことを受け、空港での検疫・検査体制を強化した。
インドでは2人がニパウイルスに感染したことが確認されている。ニパウイルスは極めて危険性の高いウイルスで、致死率は最大で75%に及ぶ。感染は昨年末、西ベンガル州で確認され、これを受けてアジア各地の複数の空港が健康リスクへの対応として検査体制を強化している。
バリ島の空港も、その対象の一つだ。デンパサールにあるバリ島のングラ・ライ国際空港では、空港内の各所に4台のサーマルスキャナー(体温検知装置)が新たに設置された。
同空港の広報担当者のゲデ・エカ・サンディ・アスマディ氏は「症状のある乗客が確認された場合、検疫当局がデンパサールのンゴラー中央総合病院へ紹介する」と述べた。また同氏は、「発熱などニパウイルスの症状が見られ、体調不良を感じる乗客は、直ちに空港職員または検疫担当者に申告するよう勧めている」と話した。
このほか、タイ、シンガポール、香港、マレーシアなども空港での安全対策を強化している。
ニパウイルスは主にコウモリ、特にオオコウモリに存在し、人や動物に感染する可能性がある。1999年に初めて確認され、新型コロナウイルスやエボラ出血熱と同じ危険度のカテゴリーに分類されている。
世界保健機関(WHO)の担当者は、「バングラデシュやインドでの過去の流行では、感染したオオコウモリの尿や唾液で汚染された果物、あるいは生のナツメヤシの樹液などを摂取したことが、最も可能性の高い感染源だった」と説明している。人から人への感染も起こり得るが、そのケースは比較的まれとされている。
WHOによると、致死率は40〜75%と推定されており、現在のところ有効な治療法やワクチンは存在しない。症状はインフルエンザに似ており、発熱、倦怠感、筋肉痛、嘔吐、咳、息切れ、喉の痛みなどが含まれる。一部の患者は肺炎を発症し、さらに重症化すると脳炎(脳の炎症)を引き起こすこともある。回復した場合でも、てんかん発作の頻発や性格変化など、永続的な神経障害が残ることがある。
オーストラリア疾病管理センターは、ニパウイルスが確認されている地域へ渡航する人に対し、動物、特にオオコウモリや豚との接触を避けるよう勧告している。また、動物が触れた可能性のある果物を食べないこと、生または発酵したナツメヤシの樹液(コウモリに汚染されている可能性がある)を飲まないことも呼びかけている。さらに、他のウイルス感染と同様、基本的な衛生管理を徹底し、体調不良の人との接触を避けるよう注意を促している。
ソース:news.com.au – Asian airports tightening screening procedures after deadly Nipah virus detected in India, Australian authorities monitoring