【ACT24日】 オーストラリアの労働組合の全国組織であるオーストラリア労働組合評議会は、最低賃金の大幅引き上げを求める動きを強めており、「労働者が生活水準を取り戻せるようにする必要がある」として、約300万人に対し5%の賃上げを提案している。
同団体は最低賃金を時給26豪ドル以上に引き上げることを目指しており、「オーストラリア準備銀行やドナルド・トランプの影響で、低所得労働者の生活が後退することは受け入れられない」と強調した。背景には、米国とイスラエルによるイラン攻撃に伴う燃料価格の高騰や、RBAによる追加利上げがあり、家計への負担が一段と増していることがある。
ACTUの書記長であるサリー・マクマナス氏は、「労働者は前回のインフレ時に最も大きな打撃を受けた。再び同じことを繰り返すべきではない」と述べ、賃上げによってインフレを上回る所得増を実現する必要性を訴えた。また、この賃上げは主に飲食・小売・介護・医療などの低賃金労働者に恩恵をもたらし、国内の賃金総額を約0.6%押し上げると説明。「エネルギー企業や銀行、スーパーマーケットが巨額の利益を上げる中で、一般の労働者だけが取り残されてはならない」と指摘した。
企業側が賃上げによるインフレ圧力を懸念する点についても、「毎年同じ主張が繰り返されてきたが、その多くは誤りだった」と反論。さらに、今回の5%賃上げにかかるコストは、大手資源企業の半年間の利益よりも小さいと強調した。
同氏はインフレの主因について、住宅価格やガソリン価格の高騰を挙げ、「労働者の賃上げがインフレを引き起こしたわけではない」と主張。加えて、住宅価格対策としてネガティブ・ギアリングやキャピタルゲイン税の優遇措置の見直し、さらにはガス輸出に対する25%の課税導入なども提案した。
これにより電力価格の抑制と政府歳入の増加が見込まれ、低所得者層の賃上げを支える財源にもなるとしている。
ソース:news.com.au – ACTU pushes for 5 per cent wage increase for 3 million Aussies