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難民の過去を持つ豪人男性、処刑-豪政府の努力も虚しく

アデレード 21日 - ダウナー外相は今日、シンガポールでヘロイン密輸の容疑で有罪判決が下ったメルボルンのニュエン・トング・バン囚人(25)が、おそらく数週間以内に死刑処分を受けると語った。

ニュエン囚人はカンボジア経由でシンガポールに400グラムのヘロインを密輸した容疑がかけられた後、昨年3月にシンガポールの裁判所にて死刑判決が言い渡された。

ニュエン囚人は双子の弟が抱えた負債を支払うために、違法薬物の密輸を行ったと認めた。同囚人の母親は1980年にベトナムを出国、ボートでマレーシアに入国し、同国の難民キャンプで双子を出産した。その後4ヵ月後にオーストラリアに難民としての受け入れが認められた。

同外相によると、シンガポールはオーストラリアからの情状酌量を求める弁明も拒否し続けたという。シンガポールでは過去10年間で400人あまりの密輸者が処刑されている。

ニュエン囚人はシンガポールで死刑処分を受ける最初のオーストラリア人となる。

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